・・・って笑うんやな ページ29
「はぁ…はぁ…」
忍足さんから逃亡するため、食堂に逃げ込む。
久しぶりにここまでの全力疾走をしたから、あまりの息切れに運動不足と少しの加齢を感じる。マネージャーで色々走り回ってたつもりだったんだけどな
忍足さんが居ないか背後を確認しながら食堂を歩いていたら、誰かとぶつかる
謙也「うぉ!?A、すまん大丈夫か？」
食堂には四天宝寺の人達が全員集まっていた。
今日のご飯担当らしい。
「すみません…余所見していました」
白石「ごっつ息切れしとるやないか、どないしたん？」
「かくかくしかじかです」
忍足さんとの事をざっくり説明すると、謙也さんは頭を抱えていた。
謙也「A。侑士には気ぃつけや、あいつは鬼や」
「手遅れです、謙也さん」
転校先にあれまでの天敵が居る事に不安を覚える。氷帝で存在がバレない方法がないか考えてるが…言わずもがな不可能だ。
「あ、ご飯手伝います」
白石「金ちゃんがごんだくれするからメニューすら決まってなかったんや助かる。ありがとう」
一方遠山君は、あれは千歳がーと騒ぎ始めたが、白石さんがスっと左手を上げると涙目になって静まった。
「時間もあまりないですし楽なやつにしましょう、お米は炊いてありますか？」
千歳「米は炊いたばい」
「じゃあきのこ鍋にしましょう。切るだけで終わりますし」
千歳「じゃあ俺と白石が材料切るけん、謙也とAさんは鍋番を頼むばい。」
「わかりました。」
謙也さんは素早く大きい鍋に水を入れ、温め始める
「謙也さん鍋に昆布を何枚か入れてください。出汁になるので。あと、魚の内臓私が取るので、魚をボコボコにしてくれませんか」
謙也「ええけど、ボコボコの魚なんて何に使うん？」
「前何人かから肉が食べたいという要望があったので、つくねを作ろうかと」
謙也「そんなん出来るんか!?」
魚の内臓をとって叩き状まで魚を切りつけボコボコにする。そこにみじん切りの玉ねぎと調味料、小麦粉を入れ良く練って丸めればつくねになる。太い骨を少し残しておくと軟骨みたいな食感で美味しい。
つくねのタネを別の容器に残して置いたから、後で比嘉中の人達にも持っていこう。
謙也さんと作った魚のつくねは大成功。味見係の遠山君も肉と勘違いするレベルだった。
四天宝寺の人達に凄い感謝されて思わず頬が緩む
「そんなにお礼言われたら手伝った側も嬉しいです」
謙也「、！」
白石「Aって笑うんやな」
それ、どういうことですか白石さん。
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作者名：あぽろろろろろ | 作成日時：2020年12月2日 3時
