12話 ページ44
･･････みかちゃんは勘違いでも、やっぱり当時、彼女はいたんだ。当たり前だけど。
私が頬を膨らませたら、｢誘導尋問うめぇなぁ｣って感心して笑う智君にうしろめたそうな部分は何もなかったから、智君の中では当時の彼女のことはもう終わったことなんだと飲み込めて、安心して、私も苦笑してしまった。
良かった･･･････。
私は改めて指輪を見つめた。
｢綺麗だね･･････｣
感動が凄くて、ともすれば泣いちゃいそうだったから、ごまかすように言った。
｢智君、早速こんなのくれるなんて段取り凄いね｣
｢友達が前から、早く作らせろって言ってきてたから｣
なるほどって思った。
･･････失礼だから言わないけど、智君にしては気が利きすぎてる気がしたの。仕事が早過ぎる。
こういうことはおねだりしないと自分からは思い立たない感じがしてて。頼んだら、あっそうかって言ってすぐに買ってくれるだろうけど。･････恋人の智君はまだよくわからないから。
･･････でもよく考えたら、これまでも素敵なプレゼントをたくさん貰ってきていたことを思い出した。
蓮の置物、根付け、小物入れ、お箸。
時間と手間のかかった、どこにもない一点ものたち。
そう考えたら、智君が婚約指輪を贈ろうと思い立ったのは当たり前のことのようにも思えた。
繊細で、優しい人だもんね･･････。
｢こんなに幸せでいいのかな･･･････｣
呟いたら、智君が｢俺も｣って同調した。
微笑みあう。
私は気になっていたことを尋ねた。
｢私、高校卒業したら結婚したいとか言ったけど、強引じゃなかった･･････？ 智君的には、本当はもっと先だと思ってたりしない･･････？｣
智君は瞬きした後、自嘲気味に苦笑した。
｢･･･････Aは？｣
｢私？｣
｢結婚のこと、いつから考えてた？｣
｢･･････正直、言う一秒前に思いついたことなの。だって、智君と結婚できるとか、夢みたいな話なんだもん。智君と気持ちが一緒になれただけで凄く幸せだったし、まだそこまでは考えてなかった。結婚は、勢いで言っちゃったところが大きくて･････｣
｢･･････待ってもいいよ？｣
｢え？｣
智君はまるでラーメン屋さんの行列に並んだ時のように言った。
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ao(プロフ) - えむさん» えむ様こんばんはー。出勤お疲れさまです。更新時間はずれますが、どこぞの時間に入れていただいて、またお話を楽しんでいただければと思います。更新先でもお待ちしております！ (2020年6月3日 20時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» kei様こんばんはー。私もプロポーズされた気になって作ってました。作れて幸せでした。まだまだ幸せ続きますよ！お楽しみに！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ていくさん» ていく様こんばんはー。スーツ姿の回ありますからね！お楽しみに！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ひつじーさん» ひつじー様こんばんはー。幸せですよねー。私も作っててずっと幸せです。移行したので引き続きよろしくお願いいたします！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» keiちゃんこんばんは。ママに指輪のサイズ聞く、狙ってるのか天然なのかわからない智君が私は大好きです！（告白しちゃった！）このあとも智君の男前度と主人公ちゃんの可愛さは増す一方なので、お楽しみにね！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2020年5月8日 13時
