2話 ページ11
もしかしてこっちが見えているのかもしれないと思って手を振ったんだけど、遠いし、カーテンがかかっているし、どうもこっちを見ている気配はなかった。
がっかりして部屋に入ろうと思ったら、またピロンと音が鳴った。
『風邪ひくから早く部屋に入れー』
えっ!?
やっぱり見えてる!?
慌てて再度智君の部屋に向かって手を振るんだけど、やっぱり気配はなく、あれ？って首を傾げた時、ベランダの下でザリッと砂利を踏む音がした。
下を覗き込むと、いつも私と智君が塀を挟んで喋っている場所に智君がいて、こっちを見上げていた。
私はびっくりして声が出そうになり、思わず口を押さえた。
月明かりを浴びて、笑っている智君。
私と違ってまだパジャマじゃない、普段着だ。
私は急いでメッセージを送った。
『どうしてそこにいるの!?』
『買い物行ってた』
『なに買ったの？』
『内緒』
えーーー？って唇を尖らせて智君を見下ろせば、クスクス笑ってる可愛い笑顔がそこにあって、キュンとなった。
智君が手を振るのが見えて、振り返した。
なんだろうこれ。
楽しすぎるっ。
智君の唇が分かりやすく｢おやすみ｣って動くのが見えて、まだ喋りたかった私は高速で文字を打った。
『今度、デートしたい！』
それを見た智君は、ちょっと考える仕種をした後、こっちに向かって笑顔でオッケーサインを送ってくれた。
やった！
デート決定だ！
智君がまた手を振ったから、今度は引き止めちゃいけないと我慢して、私も手を振り返した。
でも智君を見送ろうとしたんだけど、早く入れって追い立てるように手で部屋を指差されてしまい、仕方なく、智君に見送られながら部屋に入った。･･････贅沢過ぎる。
部屋に入ったら、最後に一通、送られてきたメッセージ。
『イチゴチョコ買った。Aの分もあるからまた明日ね。おやすみ』
あぁどうしよう･･････。
幸せ過ぎる！
智君と付き合いはじめて一週間。
初デートをする日の前日になって、学校から帰ったらお母さんが私を呼んで、綺麗なハンカチを渡してきた。
｢これなぁに？｣
｢明日智君とデートなんでしょ？ これ持って行きなさい。あんたいつもタオルハンカチばっかりなんだから。色気のない｣
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ao(プロフ) - えむさん» えむ様こんばんはー。出勤お疲れさまです。更新時間はずれますが、どこぞの時間に入れていただいて、またお話を楽しんでいただければと思います。更新先でもお待ちしております！ (2020年6月3日 20時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» kei様こんばんはー。私もプロポーズされた気になって作ってました。作れて幸せでした。まだまだ幸せ続きますよ！お楽しみに！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ていくさん» ていく様こんばんはー。スーツ姿の回ありますからね！お楽しみに！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ひつじーさん» ひつじー様こんばんはー。幸せですよねー。私も作っててずっと幸せです。移行したので引き続きよろしくお願いいたします！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - keiさん» keiちゃんこんばんは。ママに指輪のサイズ聞く、狙ってるのか天然なのかわからない智君が私は大好きです！（告白しちゃった！）このあとも智君の男前度と主人公ちゃんの可愛さは増す一方なので、お楽しみにね！ (2020年6月3日 20時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2020年5月8日 13時
