5話 ページ44
智さんは続けて言った。
｢あれさ、たまに理想のとぴったり同じ模様が出来る時あんだけど、気分いいの｣
｢へぇ〜。今度それが焼けたら教えて下さいね？｣
すると智さんは可笑しそうに笑った。
｢･････自分で探してみな？｣
｢えっ！｣
まさかそう来るとは！
法則のなさそうなマーブル模様。あれを見分ける？
そんなこと出来るの？
｢好きなんでしょ？｣
｢･･････好きです｣
｢じゃあきっと分かっから。･･････Aが分かるように念入れて作っちゃる。当たったらあれやっていいよ｣
｢あれ？｣
｢･････パンに顔突っ込むのが夢なんでしょ？顔がちょうど埋まるクリーム食パン、特別に作っちゃる｣
｢本当に!? じゃあ頑張ります！｣
やった！
智さんは靴を洗うのを手伝おうかって言ってくれたけど、午後からも仕事がある智さんを思えば少しでも休んで欲しくて遠慮した。
｢おやすみなさい｣
｢･････おやすみ。あ、･･････Aがさ、いつも歩いて帰ってる時に聞いてる曲あんじゃん｣
｢イヤホンで聞いてる曲？｣
｢今日あのプレーヤー、まんま借りていい？ 玄関に置いてあったよね？｣
｢あ、置きっぱなしだった。いいですけど･････聴くの？｣
すると智さんは軽く吹き出して笑った。
｢食うわけねぇだろ｣
言って、後ろ手に手を挙げて家に入って行った。
食べる心配なんてしてないよ？
･･････変な曲入れてなかったよね？
お気に入りの曲ばかりのはずなんだけど、なんだか緊張してしまう。恥ずかしい･･････。
いよいよ8足目に入った時、家の電話が鳴った。
智さんが起きちゃうと思って、慌てて取りに入ったんだけど、勧誘の電話だった。
智さんの部屋の方を見れば、出てくる気配もなく、物音一つ聞こえて来なくて、寝れてるんだと確認した私はほっと胸を撫で下ろした。
時計は午後3時。
｢･･････ちょっと休憩しよう｣
さすがに腕が疲れた。
冷蔵庫から麦茶を出して飲み、一息ついてまた庭に戻ったら、さっき私がいた場所に出掛けていたはずの雅紀君がいて驚いた。
靴をゴシゴシ洗ってくれてるし。
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ao(プロフ) - junさん» jun様こんにちはー。あははは、私も書き終わりたくないですー！(笑)。一生あそこに住んでいたい。 (2020年2月25日 13時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - しまかわさん» しまかわ様こんにちはー。私もパワーがあれば過去作品の番外編とか書いてみたいんですけどなかなか時間がなくて。想像したりはしてますよー。コメントありがとうございます！ (2020年2月25日 13時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - えむさん» えむ様こんにちはー。確実にえむ様には萌えていただけるだろうと思ってました！萌どころが一緒なので。喜んでもらえてよかったです！ (2020年2月25日 13時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ともさん» とも様こんにちは。ほんとに悩ましい限りです。みんなとつきあわせてあげたいです。次回もお楽しみに。コメントありがとうございます！ (2020年2月25日 13時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
jun(プロフ) - 大野家出て行きたくなーい！ (2020年2月24日 23時) (レス) id: 37d10c3172 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2020年2月15日 9時
