2話 ページ24
言葉を噛み締めるように言う雅紀君の人の良さに私は焦れた。
｢じゃあ雅紀君の幸せは？ ･･････私は雅紀君の幸せをもっと望んで欲しい。私が言えた義理じゃないんだけど･･････。和也君もそう思ってるから、だから今日こうして自分の想いは二の次にして背中を押したんじゃないのかな｣
雅紀君は微笑んだ。
｢そうだね。和也、優しい奴でしょ？｣
嬉しそうに笑うから、私は雅紀君の人の良さに呆れた。
つい、怒った口調で言ってしまった。
｢雅紀君、欲しいなら欲しいって言ってよ！｣
だってこんなの、雅紀君が辛すぎる。
･････私を追い詰めないためにずっと黙ってたなんて、人が良すぎるよ。
みんなが告白して行くのを自分の気持ちを押さえて見ていたなんて。それが私のためだからなんて。
私はショックだった。
｢･･････正直、好きって言わない雅紀君に甘えてたよ。意識しなくていいから、なんでも言えるし、気負いなくそばにいられる。雅紀君といると楽だった。そんな雅紀君の存在が有りがたかったよ？ ･･････やっぱり、気持ち貰っちゃったら意識しちゃうから、我が儘も言えなくなるし｣
私はこれまでの数々の雅紀君に対する自由過ぎた言動を思い返して、身の置き所がなくなった。
雅紀君、いったいどんな気持ちでいたの？
｢･･････居候を始めた最初の頃に、各自私を部屋に連れ込まないって決めたのは雅紀君だったんでしょ？｣
雅紀君は微笑んだ。
｢あったね、そんなこと。･･････嫉妬丸出しで恥ずかしいや｣
私は強く首を横に振った。
｢告白をくれたみんなに、家の中で手を出すのは禁止だって言ってくれたのも雅紀君でしょ？｣
雅紀君はアチャーと呟いて恥ずかしそうに頭を掻いた。
｢嫉妬がバレバレで、もう穴があったら入りたい！｣
私が泣きそうだから、笑ってこの場を明るくしてくれようとしてる雅紀君。
嫉妬で言ったんじゃないって分かってるよ。私のためなんだよね？
痛々しいくらいに、好きが伝わってきていた。
どうして私、今までこの想いに気がつかなかったの？
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ao(プロフ) - junさん» jun様こんにちはー。あははは、私も書き終わりたくないですー！(笑)。一生あそこに住んでいたい。 (2020年2月25日 13時) (
レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - しまかわさん» しまかわ様こんにちはー。私もパワーがあれば過去作品の番外編とか書いてみたいんですけどなかなか時間がなくて。想像したりはしてますよー。コメントありがとうございます！ (2020年2月25日 13時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - えむさん» えむ様こんにちはー。確実にえむ様には萌えていただけるだろうと思ってました！萌どころが一緒なので。喜んでもらえてよかったです！ (2020年2月25日 13時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - ともさん» とも様こんにちは。ほんとに悩ましい限りです。みんなとつきあわせてあげたいです。次回もお楽しみに。コメントありがとうございます！ (2020年2月25日 13時) (レス) id: 492f498e0a (このIDを非表示/違反報告)
jun(プロフ) - 大野家出て行きたくなーい！ (2020年2月24日 23時) (レス) id: 37d10c3172 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ao
| 作成日時：2020年2月15日 9時
