14話 ページ38
｢やってい？｣
可愛くおねだりされちゃった。
私はうんって頷いた。
･･･････期待でウズウズしちゃう。もう、周りの調度品は私の目には入っていなかった。
｢私にして欲しいこと何でも言って？｣
おーちゃんを喜ばせたいの。
すると、目の前で、ごくりって形のいい喉仏が動いた。
おーちゃんは私の腰に手を当てて引き寄せた。
｢何でも？｣
｢何でも｣
｢じゃあ･･････声我慢すんのなしにして｣
｢･････はい。後はある？｣
後？ 呟いておーちゃんは、フッと唇の端で甘く微笑んだ。
｢んじゃもう黙って。･･････おいらの好きにやらせて｣
頷いて、黙って目を閉じた。
落とされる始まりの口づけは優しく長かった。次第に濃厚になっていき、やがて官能を呼び起こすように私の身体を指で辿り出した時のおーちゃんの顔つきは、笑顔が消えて、色気に溢れていてセクシーそのものだった。
私は癖で最初は声を堪えていたけれど、｢気持ち良かったら、イイってだけ言ってみて？｣って言うおーちゃんの上手な誘導に乗ったら、気がつけば聞いたことのないくらい艶のある声を上げていた。おーちゃんはその声を聞いて微笑み、もっと聞かせてと甘くねだった。
そこからはもう、二人だけの秘密の時間。
そこそこ意地悪されて、けれどいっぱい愛されて、結果たくさん翻弄されて、その日私は忘れられないくらい乱れて、濃密な夜を過ごした。
･･････結局、これがおーちゃんの卒業のお祝いになったのかどうか。
いっぱい愛され過ぎて、最中にそのあたりの確認なんて出来なかったけど、翌朝、あどけない寝顔で満足げに熟睡するおーちゃんの様子を見る限りは、喜んで貰えたの、かも？
あと二日。いい旅になりますように。
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ao(プロフ) - kikiさん» kiki様こんにちは。主人公ちゃんいい子なんで、たまに黒くしよう黒くしようとしてるんですが、なかなか染まってくれません。恋人が素敵だからでしょうか。私も青色さんに綺麗な色にしてもらいたいです！ (2019年2月26日 16時) (
レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - もちろん、こちらも拝読致しております！主人公ちゃんの清く芯のある人柄が凄く素敵ですねー！こちらも見習う事が多々ありまーす。感謝の気持ちって、ホント大事ですよね。 (2019年2月25日 18時) (レス) id: 53337431dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - わー、cocoro様コメント嬉しいです。お元気でしたか。何度も読み返したくなるようなお話を頑張って作るので、是非遊びに来てくださいね。一緒に楽しみましょう！萌えてくださーい。 (2019年2月25日 9時) (レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
cocoro(プロフ) - aoさん、お久しぶりです。またこの子達に会えて嬉しいです。私はこれからも、いやもしかしたらこれまで以上にここに糖分補給に立ち寄るであろうと思われます(笑)。また一緒に楽しませてください。 (2019年2月24日 20時) (レス) id: 8d2a7d356c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお
| 作成日時：2019年2月19日 20時
