6話 ページ30
立ち上がって座椅子に座り直そうとしたら、おーちゃんが私を引き寄せて、開いた足の間に座らせた。
シャンパングラスを持たせてくれながら、クスクス笑って後ろから囁いて来る。
｢足震えてない？ あっちまでたどり着くのに夜になっちゃうぜ。もう、こっちでいいじゃん｣
私は軽く睨んだ。
｢そこまでじゃないよっ｣
言いながらも少しも立ち上がる気配のない私を見てまた笑ってる楽しそうなおーちゃんは若干失礼だったけど、でもおーちゃんが笑ってくれるのは単純に嬉しかった。
おーちゃん楽しめてる？
おーちゃんという贅沢過ぎる座椅子にもたれて飲むシャンパンは凄く美味しかったけど、落ち着いて来たら、おーちゃんも長旅で疲れてることを思い出して、もたれていることが申し訳なくなって身を起こした。
すると、おーちゃんが後ろから私の顎を上向けさせてキスしてきた。
胸がおーちゃんへの気持ちでいっぱいになる。
大好き･･････。
顔を離しておーちゃんが言った。
｢風呂、一緒に入る？｣
思わず息をのんだ。
･････アパートのお風呂は狭かったから、一緒に入ったことはなくて。
｢恥ずかしい･････｣
｢誰に恥ずかし？｣
おーちゃん。と言いかけて、もう全部見られているんだったと思い出した。
お風呂は一緒に入ったことはないけど、明るい光の中での情事は幾度もあった。思い出しただけで身体の芯が疼く甘い思い出･･････。
｢･････この部屋が見てる｣
｢障子に目があるやつ？ そのことわざって、続くのは壁に耳ありだっけ。いや、床に舌？｣
｢その部屋恐すぎるよ！｣
可笑しくて振り返ったらまたキスされて。
｢･････一緒に入ろ｣
耳元で甘く囁かれたら、頷く以外に出来なかった。
｢きもちいーね｣
湯舟の中で伸びをする平和なおーちゃん。
あどけない笑顔なんだけど、透明なお湯はその身体の全てを見せているし、濡れ髪や、湯の雫が滴り落ちる首筋は妖艶で、放つ色気は無限大だった。
そのおーちゃんが見てる前で身体を洗うなんて、これどんな苦行かな!?
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ao(プロフ) - kikiさん» kiki様こんにちは。主人公ちゃんいい子なんで、たまに黒くしよう黒くしようとしてるんですが、なかなか染まってくれません。恋人が素敵だからでしょうか。私も青色さんに綺麗な色にしてもらいたいです！ (2019年2月26日 16時) (
レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
kiki(プロフ) - もちろん、こちらも拝読致しております！主人公ちゃんの清く芯のある人柄が凄く素敵ですねー！こちらも見習う事が多々ありまーす。感謝の気持ちって、ホント大事ですよね。 (2019年2月25日 18時) (レス) id: 53337431dc (このIDを非表示/違反報告)
ao(プロフ) - わー、cocoro様コメント嬉しいです。お元気でしたか。何度も読み返したくなるようなお話を頑張って作るので、是非遊びに来てくださいね。一緒に楽しみましょう！萌えてくださーい。 (2019年2月25日 9時) (レス) id: a016946e50 (このIDを非表示/違反報告)
cocoro(プロフ) - aoさん、お久しぶりです。またこの子達に会えて嬉しいです。私はこれからも、いやもしかしたらこれまで以上にここに糖分補給に立ち寄るであろうと思われます(笑)。また一緒に楽しませてください。 (2019年2月24日 20時) (レス) id: 8d2a7d356c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あお
| 作成日時：2019年2月19日 20時
