【ボールルームへようこそ】Shall we dance? (ページ20)

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no-side

青空と隼人がサプライズで登場した事で歓声が上がる会場

それは彼らが素晴らしいプロダンサーである事をより確かめさせられるものだった

そんな中、仙石、賀寿、多々良、真子、雫、そして先程まで一緒にいた清春でさえ彼らの登場には驚いていた

プロデビューしてから初の舞台がサプライズということもあるが

例え兵藤マリサに頼まれたからとはいえ

青空は必要以上に人前に出るのが好きではないし

隼人は青空を人前に出すのを嫌っているからだ。(過保護ゆえ)

それに加え青空のあのドレスはすごい露出度が高い

青空をよく知るものは彼女がどれだけスタイルが良くても見せつける事を嫌がるかをよく理解しているはずだ

しかし、彼女は表情はあまり変わらないものの恥じらう様子や、嫌がる様子を見せないことに仙石達は唖然としている

隼人も彼女のその様子に驚いてるくらいだ

普段の少しゆるいふわふわとした色気のある彼女とはだいぶ違う

同じ色気でも凛としていて、未成年なのに大人顔負けの色気を持つのだ

そんな彼女が仙石から順に、顔を見ていく

目が合った彼らはそのいつもと違う楽しそうな彼女の姿にまた魅了される

微笑む彼女に会場の皆が目を話せなくなり、自然と静かに曲の始まり、彼らの演技の始まりを待つ

曲が流れ、ダンスが始まる

その瞬間、彼等の空気が変わる

彼らの目にはお互いのことしか見えてない

まるで二人だけしかこの場にいないような感じだ

まるで映画のワンシーンを見るようなそんな感じ

彼らのダンスはダンスというよりドラマだ
このダンスに惹き付けられない人はいないだろう

ある時彼らのダンスを見た誰かが行ったセリフ

その言葉の通り会場にいる人は皆、彼らから目を離せない、彼らの一つ一つの動きを、表情を見逃したくないと思う

昔から見ている仙石や兵藤マリサでさえもだ

ダンスが終わる二人の体力は異常なのであまり息が上がっていない

二人が礼をして顔を上げるまで、誰も動けなかった。声もあげられなかった

それまでに引き込まれ、魅了されている事に気づいた時、誰もが興奮の声を上げる

それが彼らの演技なのだ