憧憬のひとひら ページ14
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__________ インタビュー記事
Q.石川選手について
「めちゃくちゃアバウトですね〜(笑)」
涼木はそう言って笑みを零した。指摘された通りかなりアバウトな質問だが、大学時代を共にした石川とのエピソードをなんでもいいから聞きたかったというのが、私の本音である。
涼木は何を話そうか悩んだあと、「そうですね、」と話し始めた。
「祐希(石川)は高校生の時からすごい選手で、正直一緒にプレーすることにビビってました。僕は代表経験がないので、大学の部活が祐希との初対面だったから…。」
以前のインタビューで涼木は、「自分は中学・高校時代、身体能力が高くなく平凡で、特別優れたものがないことに悩んでいた。」と話している。
確かに、涼木の名前がバレー界に広まったのは、大学時代からだった。
「もう、練習中とかオーラが違うんですよ。すごいプレイヤーだってすぐにわかるくらい。僕はビビりだし小心者なので…自分からは話しかけられなかったです(笑)」
一緒の体育館、コートで練習しているけれど、必要最低限のコミュニケーションしかとれなかったと涼木は言う。
フレンドリーな印象がある涼木だが、「結構人見知りもしますし」と苦笑いを浮かべていた。
「でも洸史(JT・武智)がよく話しかけてくれました。すごい優しいんですよ。洸史は高校から祐希と一緒だったので、洸史と話してたら祐希が来て、そのまま三人で話すみたいな状況が徐々に増えていきました。その後、それに気づいた壱青(パナ・大竹)がひょっこり混ざりに来るっていう…(笑)」
「壱青はもう既にいじられキャラだった」と当時を思い出しながら、涼木は楽しそうに笑っている。
それから、涼木の雰囲気が少し変わった。少し間を空けて、ゆっくりと言葉を選ぶように話す。
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RIO - 小説前から読ませてもらってるんですけど、めっちゃ好きです(唐突) ほんっまにこの作品面白くて! 更新頑張ってください! (2021年12月8日 0時) (レス) @page13 id: 759836d8d0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:午睡 | 作成日時:2021年10月30日 22時