賞味期限。3

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片寄「目付き悪っ」

『寝不足なの』

片寄「今日残ってやることあるって言ってなかった？」

『......うん、』

片寄「...おお、あまり触れないでおくね」




寝不足なのはどう考えても昨日の龍友さんのせいだ。


やっぱり好きだ、という諦めきれない恋心。

それにひきかえケロッと恋人と笑って話す龍友さんに現実を突きつけられ、あのキスはなんだったんだと泣きそうだ。


...ばか。ばかばかばか。

私がどんな想いでそのキスを受け止めたと思っているんだ。


まだ、好きなんだよ。



遠目で2人を見ても、私の目からビームが出るわけでもないんだから。

...でも、龍友さんの心が読めたらいいのに、って。
そう思う時はある。


どこかに、青い猫みたいな狸みたいなロボットいないかなあ。

なんて、白濱さんのかけた丸眼鏡を見ながら溜息を吐いた。



続々と楽屋から人がいなくなり、ついに私一人だけになった時にはもう作業の3分の2は終わっていた。

結局20時頃になって残りの3分の1も終わった私は達成感と疲労感で机に突っ伏して眠りについた。









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