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『...どういうことですか？』
涙を抑えながら声を振り絞って聞く。
龍友さんは私の方を見て、私を力強く抱きしめた。
「...ちゃんと、聞いてほしい。」
龍友さんの声も震えていた。大きく息を吐いてから、心に決めたように話し始める。
「裕太くんと仲良くしてる姿を見て、羨ましいとか僕の方がって感情が次から次に溢れてきてん。」
「優といても、誰といてもAのことで頭いっぱいで。」
「全部全部、自分勝手やけど、失ってから大切さに気づくってこういうことなんやって思い知った。｣
『っなにそれ、なんか...私の事好きみたいな言い方じゃないですか...っ』
もうそうやって期待して、何度も裏切られてきた。
私だけが好きで、独りで舞い上がって。
やめようと思う度に龍友さんに優しくされる。それの繰り返しだった。
それでも、その優しさが嬉しいから。例え私じゃなくても、龍友さんが幸せならいいって思えたのに。
今じゃ私じゃなきゃ嫌だって、欲張りになって。
ついに涙が零れてしまった私から少し離れて、目を合わせる龍友さん。
いつもより、ずっと優しい声だ。
「好きや。」
「僕の幸せは、Aの傍にしかない。」
『...嘘じゃないですか？っ夢とかじゃないですか？』
「嘘でも、夢でもないで。」
ずっと言われたかった言葉。好きで、大好きで仕方ない龍友さんに。
涙を拭われて、温かいキスをされる。
今までで1番、幸せで優しくて温かい。
「...Aは、僕のこと好き？」
『っずるい、ずるいよそんな聞き方、』
『好きです...っ大好きです』
背中に自ら腕を回して、ぎゅっと抱きしめる。
抱きしめ返してくれる腕に胸がいっぱいになっていく。
愛しい声が、すぐそばで響いた。
「もう絶対離さへんから。」
──────── fin.
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ちょりこ(プロフ) - なかなか龍友の話が見当たらなくてのこのお話はとても面白かったです！ (2020年2月25日 8時) (
レス) id: 5d7662bc4f (このIDを非表示/違反報告)
る - すごく好きでした！ (2019年3月26日 10時) (レス) id: 00700fe21d (このIDを非表示/違反報告)
心音(プロフ) - 全て読ませていただきました！ とても良いお話でした！！ (2019年3月25日 1時) (レス) id: f04cf3a636 (このIDを非表示/違反報告)
釈迦で~す推し。 - お久しぶりです。 もう、涙が止まりませんでした。 とにかく裕太君が優しすぎて、龍友くんが切なすぎて… 色々言いたいことはありますが、こんなにも最高の作品を書いてくださりありがとうございました! (2019年3月17日 1時) (レス) id: ec1ebb61a0 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃんあや(プロフ) - 最っ高によかったです！forYou…も大好きな曲だし龍友くんも大好きだし、なにより裕太くんの優しさに持っていかれそうになりました笑 (2019年3月12日 23時) (レス) id: 9e0d1bf52d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵子
| 作成日時：2019年2月23日 21時
