愛故に。

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_Yuta side_









「あーあ...」



なにやってんだか。

あどけない表情で眠っているのを見て思わず溜息が出る。


こいつといると溜息しか出ないんやけど。



事故とはいえ、押し倒されたことに変わりはない。

こっちは風邪ひいて熱あるのに...。


ちょっと色々...こう、ね。...きてしもうた←



だるさの残る身体に加えて、こいつが近い距離にいることで熱は増していく。

思いのほかのめり込んでる自分が怖い。


こいつが、自分でも怖くなるほど愛おしいと思ってしまう。

全く、なんでこんなアンポンタン好きなんやろ。←



顔にかかった髪を手に取り、それを指先にくるくる巻き付けて遊んだり。

きちんと手入れされている髪は、サラサラと零れていってしまう。


髪が動く度に香る匂いに安心して、俺も眠りについた。



起きてもそばにいてくれたら、それでええ。

それが欲張りなのか、そうじゃないのか俺にはわからない。









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