検索窓
今日:3 hit、昨日:12 hit、合計:413,218 hit

ページ3

ショータがいるから。

早くあの場所を抜け出したい。


「それはもったいないです。
Aさんの記事と編集後記拝見しました。
素晴らしかったです。
ぜひ生涯続けるべきです」


力説されている。

何故か褒められてる気がしない。


「とにかく僕にはAさんを幸せにするのは無理だと判断しました。
どうかご理解ください」


他人行儀に言って、
鈴木さんが席を立った。


ルックスはともかく。

国立大医学部卒。

今は勤務医だけど、
将来は開業予定。

親との同居はナシ。

年収は30前半の現在ですでに1000万程度。


こんな優良物件、
もう二度と現れないだろう。



あああ。


予定通り行けば、

30歳の誕生日までには駆け込み結婚出来たはずなのに。

私の半年を返せよ。


「鈴木さん!待って下さい。
行かないで」


縋りつくなんて、みっともない。

だけどこれを逃したら、

子供の頃からの夢が、
はるか彼方に飛んで行ってしまう気がして。


立ち上がって、
鈴木さんの背中を追いかけて。

腕を掴んだ時。


頭が真っ白になるほどの衝撃を受けた。



なんでここに。


なんでアイツが。


なんで。

3→←1



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (263 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
577人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:fool x他1人 | 作成日時:2017年7月7日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。