5:ホップは困っているらしい ページ5
「フシギバナ、そこのリュガの実を取ってもらえる？」
「バ〜ナ〜」
リュガの実、チイラの実、オレンの実にオボンの実。庭にところ狭しと生えた木々にはいろいろな木の実が実っている。
匂いにつられたホシガリスが木に登る様子を横目にしながらも、相棒であるフシギバナにお願い事をすると、フシギバナはしゅるりとツルを伸ばしてから頭上に実ったリュガの実をいくつか取り、私の手元へとやると低い声で鳴いた。
私はありがとうとにこりと笑い大きな頭を撫でてやり、早速その果物を手に家へと戻ろうと踵を返しかけたその時――、
「A〜〜〜！！」
という大声と共に、何やら慌てた様子のホップがやってきた。
そういえばホップと会うのは随分と久しぶりだ。前に会ったは――そうだ、あの件か。どうにもあの事を思い出すと気まずさが滲むものの、頼りにしてくれる彼の気持ちを無下にできるはずもなく気まずさを飲み込んだ。
「ホップ？どうしたの？」
「どうしよう、新しく捕まえたポケモンがご飯を食べないんだ」
ホップはやっぱり慌てていた。いつもせわしないと思っていたが、こうも慌てていると可哀そうにすら思えてしまう。一度彼を落ち着かせるべく、彼の頬を両手で包み込んだ。
「ほら、ホップ落ち着いて。」
これは昔から落ち着きのないホップにやる落ち着かせ方だ。
「ホップ、研究者が慌ててどうするの」
両手で頬を包み込み、じっと彼の瞳を見つめると彼は「あ、」だとか「う」だとか呻いていたが、やがて一歩後ろに引きさがると自分の両手で自分の頬を叩いた。
まったく、このやり方は誰に似たんだか。
「っよし！落ち着いたぞ！」
「ん、よろしい。それで新しいポケモンって？何を捕まえたの？」
人が好き嫌いをするようにポケモンたちにも好き嫌いがある。だからもしかしたらポケモンフードが合っていないのかもしれない。
そんな考えで、参考にしようと何を捕まえたのかと彼に問いかけるとホップは「あ〜〜〜それが…」と頭をかいては微妙〜〜〜な表情を浮かべた。
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モモ - ネズさんまだかなぁ〜 (2020年1月1日 12時) (携帯から) (
レス) id: 28273e2d77 (このIDを非表示/違反報告)
青(プロフ) - かっちゃんさん» ありがとうございます！ゆっくりではありますが楽しく書きたいと思います^^ (2019年12月30日 23時) (レス) id: 72a7a46fdc (このIDを非表示/違反報告)
かっちゃん(プロフ) - すごく読みやすいです！！！更新､楽しみにしてますね！！ (2019年12月28日 20時) (レス) id: 17dcb00d4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青 | 作成日時：2019年12月24日 13時
