君にロックオン！【青根高伸】 (ページ16)

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16.男子高校生の日常ページ16

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青根side

日曜日。今日も俺たちは部活がある。
もうすぐ春高の宮城県予選。
今年こそは、全国へ行く。
3年は全員、去年の3年生たちの言葉を守り
まだ引退せずに部活に残っている。
進学希望の二口と女川は受験勉強との両立は大変そうだけど。
今年は全国へ行けるチームになっていると確信している。

｢今日はスペシャルゲストを呼んだからな～｣

二口が嬉しそうに言った。

｢おーっす！！！二口！青根！元気か!?｣

いきなり現れたのは鎌先さんだった。

｢鎌先さん日曜日に練習付き合ってくれるなんて、暇なんすね！ってか中曽根さんと別れたんで暇なんですよね！｣

二口は容赦なく鎌先さんを攻撃した。

｢オイィ……それは禁句だぞ！つーか二口おめーも彼女いねえ癖に偉そうに言うな！！｣

｢まあ…俺はいないっすけどぉ～｣

二口はチラチラと俺のほうを見た。
俺は勿論ガン無視をして体育館へ向かう。

｢なんだ！その意味深なやりとりは！おい青根！！｣

久々に鎌先さんと一緒に練習できるのは嬉しい。

「二口、青根。昼飯いこうぜ。俺の奢りだ！」

練習が終わると鎌先さんに飯に誘われた。

“青根くんが就職したら後輩に奢ってあげて”

あの人の言葉をふと、思い出した。
大して年上でもない筈なのに、妙に大人びているのは
社会に出ているからなのかな。
そんなことを思っていたら、その相手からのラインが鳴った。

「さっきも気になったけど、青根まさか彼女出来たんじゃねえだろうな」

鎌先さんに聞かれたので首を横に振る。

「嘘つけ！この前、部活終わったらそっち行くって電話してただろ！！！ぜってー女だろ！吐け青根！！」

二口が妙に興奮しながら俺の肩をゆすった。

「女の人だけど彼女じゃない」

鎌先さんと二口は、目を丸くしてしばらく言葉を発さなかった。
なんだ、正直に言ったのにその反応は。

「鎌先さん………俺青根に負けた気分っす………」