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「ふふっ…」
話が一段落して少し沈黙が続いてしまった。
何か話さなきゃって思って口を開こうとすると、
セ「Aちゃん」
急に呼ばれるから驚いてセンラさんの方を見て「はいっ」言うと、何故か声が震えてしまった。
セ「なんで緊張しとんの…笑」
「い、いや…えと、急に呼ばれたのでビックリして…笑」
セ「そっか………。Aちゃん。」
改めて名前を呼ばれた。
「なんですか…?」
何故か変な空気が流れている気がする。
センラさんも真剣な目で私を見つめてくるから余計声が出なくなる。
目を逸らしたくても逸らせなくて。
綺麗な目を見つめてしまう。
数秒見つめ合うとセンラさんが少し目を細めて軽く微笑みながら、口を開いた。
そこから言葉が出るまでは漫画のような、スローモーションのように見えた。
セ「………好きやで。」
センラさんは私に向かってそう言った。
好きって言った。
好き…………?
好きい?!
「え、えと、、、、」
セ「俺はAちゃんに新幹線で初めてあった時に、センラとしてじゃなくて、俺自身として、Aちゃんが目をキラキラさせながら話してくれる姿を見て一目惚れしたんよ。」
「え、、、え?あの…」
セ「センラとしてじゃないで。一般人のサラリーマン、折原千里として、早川Aさんが好きです。」
急な関西弁抜きと敬語でドキッとする。
いやもう既にドキドキしてる。
こんな私で……。
「こんな私で…いいんですか…。」
セ「Aちゃんがええの。」
ただのリスナー、たくさんセンラさんに貢いでる訳でもないし、昔からライブに行って認知をもらってる訳でもないのに。
そんなことを考えると何故か涙が溢れ出てくる。
私は…折原さんが…。
「……き」
セ「え?」
「………すきです、私もっ…折原さんが好きです、センラさんも好きだけど、折原さんが好きです…!好きです…」
涙が止まらなくてそれと同時に好きが溢れて、分からないままその好きを声に出した。
あーあ。せっかく化粧したのに。
これじゃあ好きな人の前でブス晒すだけじゃん…
そう考えて泣きまくっていると、
急に温かいものに包まれる。
抱き締められてる…?
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ちょこ - とてもよかったです!その後話がもっと欲しい! (2019年12月8日 22時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ(プロフ) - さかたんがいいです! (2019年8月14日 8時) (レス) id: 1e074f746a (このIDを非表示/違反報告)
てるち。(プロフ) - aonaさん» ファイト!!!!! (2019年8月13日 11時) (レス) id: 65c4e0b590 (このIDを非表示/違反報告)
aona(プロフ) - てるち。さん» らぶらぶなの作ってみる…笑 (2019年8月13日 11時) (レス) id: 99cf67e177 (このIDを非表示/違反報告)
てるち。(プロフ) - aonaさん» …分からん…(今俺の新作手こずってるから…(坂田さんメインのお話)待って本当に分からん) (2019年8月13日 10時) (レス) id: 65c4e0b590 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aona | 作成日時:2019年7月14日 22時