2 新幹線で一目惚れ 【センラ】

#43 ページ2

Aside．


量産型の服もたまにはいいかな…なんて思ってセンラさんが選んだ花柄のロングワンピースと、ガチガチ量産型のブラウスとスカートを買うことにした。


着替えて、買う3着の服を手に持っているとセンラさんが「持つで」と一言言い、持ってくださった。

私は「大丈夫です！」って言おうとしたんだけどね？！

センラさんはそれを聞かずにパッと服を持って早歩きでレジに向かうもんだから、このあと用事が出来たのかな…とか思って私もセンラさんの後を追う。



レジに着いて、私が払おうとすると、センラさんが財布を取り出して「俺に買わせて」と言い始めた。

いやいやいやいやいや、何気ここ値段高いよ？！？


店員さんの口から出た値段にさすがに申し訳なくなってくる。

センラさんは私の言葉を聞かずにお札を出していく。


ああ、申し訳ない。
私推しに迷惑かけてる気がする。。



罪悪感と申し訳ない気持ちでいっぱいで、気が付けば涙を流していて。


センラさんは私を見て凄く驚きながらも、泣いている私の目線に合わせて



セ「申し訳ないとか思わんくてええからね。俺が払いたくて払った迄のことやし。泣かないでや。」



そういって頭を撫でてくれた。
センラさんの手は大きくてゴツゴツしてて、それなのに優しくて温かくて。



袋に服を詰めてくれて、それをセンラさんが貰う。

そして、


セ「よしっ、切り替えていこうや。な？元気出しぃ？センラ、可愛い女の子泣かす趣味は無いねん」


そういって明るく私に声を掛けてくれた。



「ｸﾞｽｯ……はい、服、ほんとにありがとうございます、大切にします、」



そういってお辞儀をしてまだ涙は吹ききれてないけど思いっきり笑顔を見せた。

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