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カラオケに入るとアサヒは歌い出すどころか目をつぶりだした。

寝るのか?と思いつつもスマホを取り出し、彼氏感満載の写真を撮った。


するとアサヒは自分の膝に、自分と向き合うように座るよう言い、私は大人しく座った。



アサヒ「俺、カラオケってなんだか知らないけど酔うんだよね」



なんでだよ、と思いつつもキツそうな息を吐くアサヒを見て「私降りたほうが良くない?」と聞いた。

だけどアサヒは「降りないで」といい、突然キスをしてきた。


アサヒ「Aのドレスの下、見たいんだけど」


突然のこれに驚いて私の頭は働かなかったが、口は「良いよ」と勝手に答えていた。


そしてカラオケの狭い部屋のソファーで始まるそれ。

私達が付き合っていた頃はできなかったことを、大好きな人としている、ということが私の脳内を占めた。


前に、アサヒについてまおたちと話していたときに「やったら終わりな気がする」と言っていた私はどこに行ったのだろう。あのときはただ直感で、やってしまったら本当にそれっきりになってしまう気がしていたのだ。だからそれは避けたかったのに、、


数十分の間歌うこともなく、ただお互いを愛し合った。


アサヒ「A・・好き」


アサヒは行為中、私を抱きしめながら「好き」と何回も呟いた。
それは私が一番欲しかった言葉だった。アサヒが自分から言ってくれたことがとてつもなく嬉しかった。
さらに「妊娠したらどうする?」と聞くとアサヒは「結婚しよう」と笑顔で言った。
その言葉の重さがどれくらいかは分からなかったものの、ただただ私は舞い上がっていた。


行為が終わり、ふと時間を見ると退店時間を過ぎようとしている頃だった。


A「やば、時間が」

アサヒ「え、ホントだ、服着よ」


アサヒが手伝ってくれながらドレスを着た私は、ポニーテールにセットしていた髪の毛が跡形もなく崩れていることに気付いた。


A「あー、これ言っとくけど何したか皆に絶対バレるよ」


そういえばアサヒには彼女がいて、私は彼女持ちの男と浮気したんだ、と冷静になったときに思い出した。


でもアサヒは願望なのか「バレないよ」なんて言っていた。
元カノである私と行為をしたその体で、今から彼女に会いに行く、優越感でたまらなかった。


結局退店時間には遅れ、アサヒは乗る電車を予定より一本遅らせることになった。


「今度は山梨で会おうね」という私に「おう!」と答えたアサヒ。


私達は一線を越えた。

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設定タグ:treasure , アサヒ , ハルト   
作品ジャンル:恋愛
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cooky(プロフ) - とてもおもしろいです!続き楽しみにしております! (2022年4月15日 23時) (レス) @page23 id: 55ebdcbd41 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひくん | 作成日時:2022年3月7日 0時

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