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9、家に別れを ページ9

【コネシマ】

「……出ていかれるのですか?」

次の日の朝……

Aを連れて裏口から出ようとしたところに、声を掛けられた。
声を掛けて来たのは、あのメイドだ。

kn「……だから何や。」

「私は決して止めるようなことは致しません。ですが…お二人だけで本当に大丈夫ですか?」

kn「何でお前が俺らの心配すんねん。」

「ご主人様ですから。」

そう言うメイドの目は真っ直ぐ俺を見つめてくる。

「馬車をお出ししましょう。」

kn「そんなもんいらん」

「ですが…」

こいつの俺らに対する気持ちは本物なんやろうが、
俺は信じることが出来なかった。

俺は、A以外は誰も信じないと決めている。

……一人、例外はいるが。

kn「俺らの力になりたいんだったら、お前はここで時間稼ぎをしろ。」

「時間稼ぎ、ですか?」

kn「俺らが家出したことがばれたら、あいつは絶対俺らを探す。だから時間稼ぎをしろ。」

最後に「分かったか?」と念を押して言う。
すると、メイドは少し考えた後、それを受け入れた。

「……お気をつけて。」

メイドの言葉が聞こえなかった訳じゃないが、
俺はそれを無視して家を出た。




『お兄ちゃん』

kn「何や?」

ずっと黙って話を聞いていたAが俺を見上げて話しかけてくる。
俺が手を繋いでやると、ぎゅっと握り返してきた。

『どこに行くの?』

kn「俺らが前住んどったとこ。」

俺がそう言うと、Aは目を輝かせてこちらを見てきた。

『じゃあ、鬱お兄ちゃんに会えるの!?』

kn「……ああ、会えるで。」

Aが嬉しそうに飛び跳ねる。

鬱先生……。


それは唯一、俺の信用できる友達だ。

そいつとAだけしか俺は信用していない。


そう、俺らはそいつに、

kn「久しぶりに会いに行くんや。」

10、君と一緒なら→←8、準備して決行



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ラム猫。(プロフ) - 無能のえび?■さん» ありがとうございます〜!続編も予定してますので、これからもよろしくお願いします! (2022年7月2日 22時) (レス) id: c5599bddd6 (このIDを非表示/違反報告)
無能のえび?■(プロフ) - めちゃくちゃこういう話好きです(唐突な告白)応援してます!! (2022年7月2日 21時) (レス) id: 1a63966cd0 (このIDを非表示/違反報告)
ラム猫。(プロフ) - 翔星さん» コメント、ありがとうございます!これからも頑張ります!提案とは何でしょうか? (2022年2月23日 17時) (レス) id: d966995688 (このIDを非表示/違反報告)
翔星 - わぁ、すごく良い小説ですね! …提案なんですけど、っていうのはどうでしょうか? これからもがんばってください! (2022年2月23日 17時) (レス) id: 0bc9a44903 (このIDを非表示/違反報告)
ラム猫。(プロフ) - 猫さん» 盛りだくさんの誉め言葉、ありがとうございます!!これからも更新頑張っていきますので、もっと心臓に矢を刺される覚悟をしてください!! (2022年2月18日 16時) (レス) id: 7f9f611098 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラム猫。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aoiwrwrd4/  
作成日時:2022年1月23日 21時

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