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5、普段と違うこと ページ5

【コネシマ】

kn「んーーー」

朝、俺は隣で寝ているAを起こさないように、体を伸ばした。

ちらっと横目で見ると、気持ちよさそうに小さな寝息をたてて寝ている。
俺はそっとAを撫でた。

『んー………お兄ちゃん……zz』

kn「……」

一瞬起きたかと焦ったが、どうやら寝言のようだった。

kn「着替えとくか。」

ベッドから降りて普段着に着替える。
時計に目をやると、針は6時55分を指していた。

そろそろAを起こしてあげんと、メイドが叩き起こしに来るな…


『…zz』

この愛らしい寝顔を壊すのは気が引けるが、
俺は仕方なく起こすことにした。

kn「A、A。朝やぞ。」

軽く体を揺すってやって優しく起こす。

『ん〜……お兄…ちゃん…?』

うっすら目を開けてこちらをじっと見てくる。

kn「おん、兄ちゃんや。」

そう言うと安心したのか、Aは満面の笑みで『おはよう』と言った。

kn「おはよう。早く着替えないと来るで。」

『わかった!』


Aが着替えが終わった時、時計の針がちょうど7時を指した。

しかし、「おはようございます」と言って部屋に入って来たのは、
いつも叩き起こしてくるあのメイドではないメイドだった。

kn「……おい、いつもの奴は?」

「今日からは番を交代しまして、私がお勤めさせて頂きます。」

そして、俺ら二人分の朝食だと思われる手料理を前に出し、
「どうぞ」と一言言った。

kn「……何のまねや。」

普段、俺らに料理が出されることはない。
自分たちで作るか、冷蔵庫を漁るなどして腹を満たしていた。

だがどうだ。
目の前にはあるはずがない朝食が。

だから、俺は何か裏があると思い、そう言った。

「奥様は厳しいお方です。私はメイドとして奥様の命令には絶対従わなければなりませんが、」


「ご子息様方も大切な主ですので。死なれては困ります。」

kn「何を今更…」

「おっしゃる通りです。信じてもらえないことも承知の上でございます。ですが、どうかご理解くださいませ。」


そう言うと、メイドは一礼をして部屋を出て行った。

『…お兄ちゃん?』

ずっと黙って聞いていたAが俺の服を掴み、見上げてくる。
その頭の上に手をポンっと置いた。

kn「ごめんな、怖かったか?」

首を横に振る少女。

すると今度は俺にニコッと笑って見せた。

6、いつぶりか→←4、安心して



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ラム猫。(プロフ) - 無能のえび?■さん» ありがとうございます〜!続編も予定してますので、これからもよろしくお願いします! (2022年7月2日 22時) (レス) id: c5599bddd6 (このIDを非表示/違反報告)
無能のえび?■(プロフ) - めちゃくちゃこういう話好きです(唐突な告白)応援してます!! (2022年7月2日 21時) (レス) id: 1a63966cd0 (このIDを非表示/違反報告)
ラム猫。(プロフ) - 翔星さん» コメント、ありがとうございます!これからも頑張ります!提案とは何でしょうか? (2022年2月23日 17時) (レス) id: d966995688 (このIDを非表示/違反報告)
翔星 - わぁ、すごく良い小説ですね! …提案なんですけど、っていうのはどうでしょうか? これからもがんばってください! (2022年2月23日 17時) (レス) id: 0bc9a44903 (このIDを非表示/違反報告)
ラム猫。(プロフ) - 猫さん» 盛りだくさんの誉め言葉、ありがとうございます!!これからも更新頑張っていきますので、もっと心臓に矢を刺される覚悟をしてください!! (2022年2月18日 16時) (レス) id: 7f9f611098 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラム猫。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aoiwrwrd4/  
作成日時:2022年1月23日 21時

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