No,＜＞？＊｀＝ ページ50
kr「しにがみ君、お客さん」
sn「…はい？」
誰だろうと首を傾げ、面会室に入れば、あの三人の男の姿が。
しにがみはペコリと一礼し、向かいの椅子に座る。
rb「姉さん、すみません急に」
sn「いえいえ！どうかしましたか？」
kn「…実は、Aに会えないかと」
驚きの提案にしにがみは目を見開く。
zm「霊媒師って、死んだ人間と話せないんですか？」
sn「…話せますよ。何なら、姿を具現化させる事も出来ます」
rb「お願い、出来ますか…」
声を振り縛り、ロボロは頭を下げる。
そんなロボロに、しにがみは静かに答える。
sn「分かりました。ただ、霊力的に五分しか出来ません」
rb「十分です」
しにがみが手のひらを合わせ、目を閉じる。
次に目を開けた時には………何も変化がなかった。
三人は頭に？を浮かべ、困惑する。
zm「…Aは？」
sn「ちゃんといますよ」
『ばぁ』
「「「！？」」」
突然真後ろから声が聞こえ、体が飛び跳ねた。
後ろを振り向けば、椅子の背もたれに肘をついたAの姿があった。
三人は我慢ならずに、抱きつく。
……が、すり抜けてしまう。
sn「姿が見えても霊体なので…」
rb「そ、そうですか…」
『久しぶりだね、もう会わないと思ってたよ』
kn「…っ、バカが、勝手に死にやがって」
『それで？どうしたのさ急に』
rb「Aに聞きたいことがある」
ロボロがポケットから出したのは、あの時くすねた薬だ。
それを見たAは口を閉ざす。
rb「これ何か分かるな？」
『……』
zm「精神安定剤」
ロボロが調べた結果、これは精神安定剤だと判明した。
つまり、Aは相当追い込まれていたのだ。
その他にも、Aの部屋から沢山の種類の薬が。
kn「医務室から盗んだんは、お前やろ」
『…そうだね。それが無いと体が持たなかった』
『でも、それだけ医務室から無くなってたら気づかれるだろうと思った』
『だから、必要ない薬も少しばかり盗んだ』
淡々と説明するAに、三人は唇を噛み締める。
『他の薬は使ってない。鬱に返しといて』
zm「…俺らを頼れや。不死身にするとか…」
『長生き出来て良かったね』
kn「…ｯ！」
sn「すみません、霊力が…」
しにがみの言葉で、『またね』と告げたAは、
三人の視界からふっと消えていった。
悔しそうに拳を作る三人に居た堪れない気持ちになる。
その後、三人は何度も礼をして国に帰っていった。
sn「いいんですか」
Aの姿が見えるしにがみは問いかける。
『大好きですから。生きて欲しいんです』
ーENDー
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ラム猫。(プロフ) - くろほたるさん» ありがとうございます！実は続編も出そうか悩んでいるので、その時はまた読んでくださると嬉しいです！ (2023年1月25日 20時) (
レス) id: 02801ed11f (このIDを非表示/違反報告)
くろほたる(プロフ) - 最後はやっぱり彼らの事が大好きだという言葉が見えて満悦です。死後世界組の関係も個人に刺さりまして起承転結全て楽しめました。執筆お疲れ様です！とても面白かったので周回できます！ (2023年1月25日 18時) (レス) id: fe43882e7d (このIDを非表示/違反報告)
ラム猫。(プロフ) - 感動して頂けたなんて光栄です！なるほど…今作はここで打ち切りの予定でしたが、続編も考えて見ます！ (2022年11月28日 18時) (レス) id: c372fc4406 (このIDを非表示/違反報告)
らねい(プロフ) - 今更ですが全話読みました、めっちゃ感動しました！個人的な感想ですが、wrwrdの皆が過去に戻って夢主ちゃんを救うみたいな展開があったらエモすぎる…次の作品も楽しみにしてます‼️ (2022年11月28日 17時) (レス) id: 2c672365af (このIDを非表示/違反報告)
ラム猫。(プロフ) - 狐の巫女さん» ありがとうございます！！語彙力の無さで理解して下さり、嬉しいです！！ (2022年11月5日 18時) (レス) id: 51f19f872f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラム猫。 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2022年10月2日 22時
