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Aside
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朝のロスサントスの街は相変わらず寒い
前の街はこんなに寒かったっけな、とぼんやり考えながら警察署に歩き進める
今日から正式な警察官としての任務を果たすことになった
新しい環境にはまだ少し慣れないが、周りは良い人たちばかりなので心配は無い
…ただ少し前の仲間達が恋しいだけで
『はぁ、』
今更何考えてるんだろ、と頭を振ってそんな思考を消し去る
もう過ぎた事なのに
ぺ「あれ、Aちゃん?」
不意に呼ばれた名前に少し肩を跳ねさせ振り向く
『お、おはようございます』
えーっと…と記憶を遡るが名前が思いつかない
そんな私を見て察したのか、冷たい空気とは裏腹に太陽のような明るい笑顔で話してくれた
ぺ「俺は伊藤ぺいん!あんまり話したこと無かったよね…!」
よろしくね、と眩しい程に輝いて見えるその笑顔が印象的だ
『お願いします、伊藤先輩』
ぺ「伊藤先輩なんて硬いよ〜!ぺいんって呼んで!」
『えっと…ぺいん先輩?』
そう呼ぶといいね、と頷く先輩
申し訳ないが、青井先輩から感じられない圧倒的なコミュニケーション能力がこの人からひしひしと伝わってくる
ぺ「そういえば昨日聞いたんだけどもう今日から警察なんだよね!?体験めっちゃ早かったなぁ…」
俺もっと体験期間長かったのに、と笑いながら警察署に向かうぺいん先輩に着いていく
『ぺいん先輩はどんぐらい体験したんですか?』
ぺ「えどうだろ…あんまり覚えてないや!!」
そんなあっけらかんとした返答に思わず笑ってしまう
でもね、と付け加える先輩の話を聞いた
ぺ「らだおとバディ組んでたでしょ?俺あいつと一緒にこの街来て一緒に体験してたんだよ!」
『え、そうなんですか』
ぺ「そう!らだおとは昔からの仲なんだよね」
まぁたまに喧嘩もするけどね、と控えめに笑うぺいん先輩をじっと見つめる
羨ましい、なんて少し思ったり
ぺ「え、どうしたの?何か付いてる?」
『あ、いや』
見すぎた、と後になってから自覚する
『…私もそういう仲の同じ警察の人が居たんですけど、引っ越してから会えなくなってしまって』

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ごーすと(プロフ) - のこさん» ありがとうございます!更新頑張ります…!! (11月24日 11時) (レス) id: bd04112ea4 (このIDを非表示/違反報告)
のこ - たまらないっっ更新待ってますっっ (11月19日 15時) (レス) @page14 id: 89fca1082f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ごーすと | 作成日時:2024年11月7日 0時