Butterfly -tkin- 《1》 (ページ6)

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雄也side

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ガラリと開けた保健室、
いつもの呆れ顔する先生が
今は用事でここには居ないらしい。

なにそれ、超ラッキーじゃん。

寝かせてもらう理由も言わず、
俺はいつも愛用してるベッドに寝転がった。

ここで眠ると背徳感みたいな
罪悪感がちょっとだけ胸を掠める。

でも、それがかえって
気持ちいい眠りにしてくれる気がするんだ。

雄｢…おやすみなさい。｣

真っ白い布団にくるまって、
いつもの至福のひとときが始まった。

慧side

何気にどんどん痛みが増す左足首を
必死にかばいながらなんとか辿り着き
ガラリと保健室の扉を開ければ。

慧｢あの──、

あれ？｣

まじか、今先生外出中？

シーンとして人の気配もしないそこで、
どうしよ、このままじゃ戻れないし、と

悩んだ末、とりあえず湿布でも
貼らせてもらおうって

辺りを見渡して机に目をやっても、
それらしいものはすぐには見つからなくて。

慧｢痛っ、｣

あれ、さっきより
痛いの酷くなってる気が…

あー、これは案外、深刻な問題に
なってきちゃったのかもしれない。

もう、大ちゃん捕まえて
ついてきてもらえばよかった。

ついに歩くことも出来なくなった俺は、
近くのパイプ椅子にポスンと腰を下ろした。

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