塩ひとつまみ、砂糖少々。*yg* (ページ30)

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「・・・」

つい、してしまった。
あー、大人げない。らしくない。
きっとユンギくん、呆れてる。

『・・・あ、ごめん、今離れ、』

「もう無理。」

『え？』

ものすごい早さで私の手を掴んで、足早に向かった先は見覚えのある空間と香り。

『ユンギくん・・？』

「Aさんはずるいです。」

『どうした・・の？』

思ったよりあのカフェから近かったんだな、なんてどうでもいいことを考えながら
私の頬をそっと撫でるユンギくんを見つめる。

感じたことのない感覚に戸惑いながらも、愛おしさが溢れてくる。

ゆっくり唇が重なる。
優しく触れただけで離れて、名残惜しくてユンギくんのシャツをそっと掴んでた。

「あんまり煽らないでください。」

『煽ってない・・けど？』

ため息交じりに小さくて笑うと、また触れるだけ唇を重ねた。

「俺、好きすぎて傷つけそうで怖いんです。」

それは私も同じ。
呆れられないかな？とか、重いと思われないかな？とか、いろいろ考えてるけど。
でも、ユンギくんを想っていたいし、好きでいたい。

『ユンギくんになら、傷つけられてもいいよ？』

私から重ねた唇。
触れるだけじゃ物足りなくて、ユンギくんの舌に自分のを絡ませる。
あっという間にあがる息。
お互いの熱で身体が熱くなる。

『どんなユンギくんでも好きだよ？』

重なる吐息の隙間にそう伝えれば、嬉しそうにユンギくんの口角があがる。

「じゃあお言葉に甘えて(笑)」

噛みつくようなキスに変わる。
ゆっくり首筋を辿りながら、同じ場所に花を咲かせると、
体がふわりと浮いた。