塩ひとつまみ、砂糖少々。*yg* (ページ16)

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いろいろなことが起こりすぎて疲れきってたからか、あっという間に眠りに落ちて気づいたら朝だった。

テーブルの上に置いたままのチケット。
昨日のミンくんを思い出せば
“これって、もしかしてデート？”
そんな言葉が思い浮かぶ。

ぼーっとしながら準備をしていたら、予告通りにインターホンが鳴ると同時。
私の胸もなぜか大きな音をたてたけど、聞こえないふり。

「おはようございます。」

『おはよう。すごい、時間通り(笑)』

「当たり前です(笑)」

ミンくんに玄関で待ってもらえるように声をかけてから・・
部屋で待たせた方がよかったかな？
でも誰でも家にあげる軽い女って思われるかな？
そもそもこの格好変じゃない？
もやもやと考えながらも準備を済ませた。

『お待たせ。ごめんね？玄関で待たせたりして。』

「ホントですね。お茶の一杯でも出てくると思ってました。」

『う・・ご、ごめん。』

「はは(笑)冗談ですよ。行きましょう。」

自然に私の頭を撫でたミンくんの手に、頬が熱くなる。ふわりと香る香水もいつもは無いから、余計ドキドキして、
顔をあげられなくなって、下を向いたまま外へ出た。

「先輩。」

『ん？・・え？』

「やっぱり(笑)」

『ちょっ・・なにするの？！』

「ﾌﾌ(笑)行きますよ？」

無理矢理顔を上げさせられて真っ赤な顔をみられた。恥ずかしくてまた顔が熱くなる。
けど、隠せるものがなくて、ミンくんのゴツいスニーカーをじっとみるしかなかった。

失礼な態度の私をみても楽しそうなミンくんは、当たり前みたいに私の手をとって絡ませる。
思ってたより大きな背中にまた顔が熱くなる。