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第118話 ページ31

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ザッ、ザッと草を掻き分け、奥へ奥へと進んでいけば、そこいらから漂う鬼の気配。

ストップ、と止めるように手を出せば、善逸も足を止める。



『(いる…確実に…)』

「(音が近い……)」



2人で刀を構えた瞬間、頬を掠った矢。

…やっぱりいた…しかもこっちの居場所はもう特定されてる…。



『…善逸、音聴こえる?』

「…うん、聞こえた。場所はわかった」

『なら、行くよ。

氷の呼吸 肆ノ型 氷肌玉骨!!』



辺りの木を一瞬で斬り倒すと、視界が広がり、鬼の姿を目で確かめた。

そして、私が目で姿を捉えた瞬間には、善逸はもう飛び出していた。



「雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃!!」



スパァン!と鬼の頸を狙う善逸だが、ぐにゃり、と女の鬼の頸が曲がった。



「やだわ、危ないじゃない」

「っ!」

『善逸!』

「背後には気をつけた方がいいよお?」

『!』



一瞬で避け、声と雰囲気で鬼の姿を探る。



『……氷の呼吸 弐ノ型 垂氷』



ドォン!と大きな樹を倒せば、あらら〜とくすくす笑う鬼が出てきた。



「バレちゃったあ」

『(矢を射ってた鬼はこいつだな…)』

「どうしようかあ、蛇樂(だらく)

「見つかったって関係ないわよ、矢梛(やなぎ)

「そうだねえ。って事で"サガシモノ"さん、早く死んで?」



矢を構える鬼の矛先は私。

…待って、矢を射ってんのかと思ってたら投げてたのかよ!なんつー馬鹿力…!!



『っていうか…その呼び方やめてって…言ってんでしょ!』



矢を投げた瞬間に低姿勢で鬼へと距離を詰め、頸に向け刃を当てる。

が、一筋縄ではいかないのが、コイツららしい。



『くそがっ…!(あの髪の毛の範囲どうなってんの…!)』

「ふふふ、蛇樂の血鬼術ってほんとに便利だよねえ」



フッと矢を出すと、そのままギュッと握りしめ、動きの取れない私に振り下ろす鬼。



「Aちゃん!!」



咄嗟に鬼の腕を斬った善逸は、そのまま髪の毛を斬り、私を鬼から離した。



『ごめん、助かった』

「俺があっちの鬼の相手をする。Aちゃんは長髪の鬼の相手をしてくれ」

『……あ、うん(善逸って眠ってると冷静というか、状況をよく"聴いてんだな")』

「いいの?2人で一緒に戦わなくって?」

『心配しなくとも、善逸は強いから大丈夫。お前は自分の頸の心配でもすれば?』

「…ほんっと、生意気…!!」

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月花 - 善逸との絡み入れて欲しいです (2020年1月23日 7時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
月花 - 大正コソコソ話!夢主は鬼殺隊に入り始めた頃任務がキツくて来世は隠に入ろっかなと思ったらしいよ (2020年1月23日 7時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - 星廻さん» コメントありがとうございます!!(*´-`*) シンプル!笑 嬉しいです(*´`) (2019年10月19日 0時) (レス) id: 3900fac987 (このIDを非表示/違反報告)
星廻 - すきです! (2019年10月18日 23時) (レス) id: 345c689636 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - 廻那さん» コメントありがとうございます!!更新頑張っていきます!(*^^*)ああああ、ご指摘ありがとうございます( ; ; )すみません( ; ; )すぐ訂正します( ; ; ) (2019年8月10日 1時) (レス) id: 81b06921bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たくあん | 作成日時:2019年7月13日 18時

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