第115話 ページ26
.
任務を熟しつつ、煉獄さんの屋敷へと足を運ぶ日々を続けていた頃、それは本当に、僅かながらに漂った"嫌な感じ"。
『…煉獄さん、来客なんて来てませんよね?』
「あぁ、鬼殺隊以外は来ていないが…」
『ですよね…』
…気の所為か?いや、でも…明らかに…。
『(藤の花…減ってないか…?)』
けど、ここの場所が特定されるなんて中々ない筈だし、もしかしたら枯れて減っているのかもしれない。
…そう、思いたいのだけど…。
『(もし、違うとすれば…煉獄さんが危ない…)』
「…何かあるなら話してくれ」
『…煉獄さん、そろそろ屋敷を出ますか』
「…何故?」
『藤の花が明らかに減ってきています。場所を移した方がいいです。なんなら一旦蝶屋敷へ行く方がいいかも…。移動の際の護衛なら私に任せて頂ければ…「ダメだ」
と、食い気味に否定する煉獄さんは、どこか怒っているようにも見えた。
「君が俺を庇うことは許さん。例えどんな状況であれ」
『…何故です…怪我をして戦えない煉獄さんを守るのが、何で…ダメなんですか…』
「Aをもう失わない為だ」
そう言い切る煉獄さんの気迫は凄いものだった。
言い返そうにも、私も言葉に詰まってしまえば、鴉に頼んでほかの者も呼ぼう。と煉獄さんが筆を取る。
「君は己の身を優先するんだ」
『ダメです…鬼から人を守るのが鬼殺隊でしょう…?』
「それでも、君がいなくなることで、鬼殺隊はまた揺れてしまう。心配は掛けさせない方がいい」
『……でも…』
「今度は身が丈夫とは言え、Aは鬼舞辻にも狙われているかもしれないんだ。…頼む」
消えそうな声で、そうお願いする煉獄さん。
…あぁ、そうか。私がそうさせてしまったのか…。
『(自業自得だ…他人を助けるなら、己が助からなければいけないのに…)』
わかりました。と言えば、ばっ!と顔を上げた煉獄さん。
『己の身は己で守ります。ちゃんと生きて、私は貴方をお護りします』
「!」
『だから…
そう言って、煉獄さんの手に自分の手を重ねると、わかった。と納得してくれた煉獄さん。
「相変わらず、芯の通った強い女性だな!A!」
『や、やめてください…恥ずかしいです…』
と、少しすると、鴉が帰ってきて、そのまた少し後で炭治郎と善逸と伊之助がやってきた。
『とりあえず煉獄さんを先に…』
その時だった、
ドオオン!!!!
1468人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月花 - 善逸との絡み入れて欲しいです (2020年1月23日 7時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
月花 - 大正コソコソ話!夢主は鬼殺隊に入り始めた頃任務がキツくて来世は隠に入ろっかなと思ったらしいよ (2020年1月23日 7時) (レス) id: a919e6fca7 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - 星廻さん» コメントありがとうございます!!(*´-`*) シンプル!笑 嬉しいです(*´`) (2019年10月19日 0時) (レス) id: 3900fac987 (このIDを非表示/違反報告)
星廻 - すきです! (2019年10月18日 23時) (レス) id: 345c689636 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - 廻那さん» コメントありがとうございます!!更新頑張っていきます!(*^^*)ああああ、ご指摘ありがとうございます( ; ; )すみません( ; ; )すぐ訂正します( ; ; ) (2019年8月10日 1時) (レス) id: 81b06921bf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たくあん | 作成日時:2019年7月13日 18時