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第5話 ページ7

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「北東!次ハ北東ヘ向カエ!」

『ああもう、わかったようるさいなあ』



…炭治郎はこんなうるさい鎹鴉を連れてよく耐えられるなあ。私も善逸みたいに雀がよかったなあ((

――実は初任務からもう既に10回以上は任務を熟しており、徐々に階級も上がってきていた。



「次ノ街デハ!人ガ消エル!子供ガ消エル!」

『子供が消える?』

「カァ!」



…"少女が消える"…だったら炭治郎かなぁとか思ったけど今回もハズレかあ。



『(いつになったら会えるのかなあ…)』



* * *



カチン

刀を鞘に収め、消えゆく鬼に手を合わせる。



『(ああ、悲しい雰囲気がする。この鬼も…辛いことがあったんだろうなぁ)』



任務をしながら気がついたが、私には何となくその人のオーラがわかる。

所謂、霊感というやつなのかもしれない。

鬼を斬った時、大体、みんな悲しい色が伝わるんだ。



『…次は素敵な人生を送れますように』



そんなことをポツリと呟けば、おかしな子だなあ。と後ろから声がした。

反射で刀に手をかけ振り返れば、笠を深く被り、全身真っ黒の男が立っていた。



「鬼にそんな事言うなんて、このご時世じゃ珍しいよ」

『……』

「ああ、心配しなくても私は鬼じゃないからね」

『…鬼じゃない、か…。なら何者?人間にも見えないけど』



そう言えば、ああ、そうかあ。とクスクス笑うソイツ。



「第六感。君、鋭いんだったね」

『…よく知ってますね。ストーカーですか?』

「はは、酷い言いようだ。そうだねえ、私は一方的に君を知ってるから、君からすればそうなるね」

『……』

「私から1つ忠告しておこう。あまり"こちらの人間"と関わらない方がいい。君の身のためだよ」

『?どういう…』



こと、と言葉を紡ごうとすれば、少し先に居たはずの男が目の前に居て、トン、と私の心臓に触れていた。

そう、触れていたのだ(・・・・・・・)



『は……?』

「"こちらの人間"ではないとね、呪われてしまうんだ」

『な、に、して……』

「君が稀血なのもたまたまなんかじゃないよ。そうさせられたんだ」

『!誰に……ぐっ、げほっげほっ!』



手が離れ、激しく咳き込めば、ぴちゃり、と地面が赤くなっていた。



『(血…?え……?)』

「また会おうね、君が生きてるうちに」

『!待て…!』



手を伸ばし、1歩踏み出した瞬間、ぶしゃあ、と目の前が赤くなった。

…アイツ、いつの間に斬って……。

そこで私の意識は途絶えた。

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ヘル - WW (2021年5月22日 0時) (レス) id: 8a8dc3fa13 (このIDを非表示/違反報告)
氷華 - 第45話で絶対たまたまだけど名前出て一人で喜びの舞踊ってた→見られてた→\(^o^)/ (2020年7月20日 0時) (レス) id: 0b06ea8062 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - せりりんさん» コメントありがとうございます!嬉しいです(*^ ^*)更新頑張ります!! (2019年6月24日 18時) (レス) id: 17eabedad2 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 感動しました!炭治郎流石って感じです! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 凄いてんかいっすね! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:たくあん | 作成日時:2019年6月12日 0時

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