【鬼滅の刃】生きるために刀を握れ！ (ページ41)

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第38話ページ41

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『…ふぅ…』

チン、と刀を収め、3人の待つ家へと帰る。

…これも今日で3日目かぁ。

『(原作じゃ休養中の様子あんまり描かれなかったもんなぁ…鬼に襲われる様子もなかったから、何も起きてないと思ってたけど…)』

…まぁ鬼も活動はしてるよなあ。

ふぅ…と息を吐きながら、家の前が見えてきた時、向かいから歩いてくる人…。

ガチィン！

「ほぅ…」

『…どちら様でしょうか。廃刀令のこのご時世に、物騒なものをお持ちで』

「それは君もだろう」

『…政府非公式ではありますが、一応組織の者ですので』

「はは、そうかい。…"3年前"と変わりなさそうで何よりだよ」

『！』

急いで間合いを取り、刀を相手へ向ける。

『よくも人の身体に変なことしてくれたな…』

「アレは私のせいじゃないさ。君の持っているモノを引き出しただけだよ」

『そうであっても、気にもしなくていい"寿命"が出来たんだ。アンタのせいでも意味は変わらない』

「うーん…これはまた順調に来てしまってるねえ」

顎に手を置き、何かを考える仕草をする男に、ひたすら殺気を放つ。

「…いいかい？」

『――ッ！(凄い覇気…！)』

…しかも、一瞬で距離を…！

「改めて言うけど、君は"こちらの人間"ではないだろう？」

『…っ』

「その事を忘れちゃいけない。その為の"ソレ"だ」

『！触るな!!』

パシン！と手を弾き、ギュッと羽織で隠す。

「…私も長くはない。次いつ会えるかわからない」

『そう…なら、早くくたばれ』

「はは、随分口が悪くなったねえ…神凪Aさん」

『(一体どこから情報を…)』

ピリッとした空気が張り詰める中、門扉の奥から声が聞こえる。

「Aちゃんの声がしたんだよ！早く行くぞ！」

「待ってくれ善逸！もし外で何か起きてるなら慎重に行かないと…」

「猪突猛進！」

『(みんな…!!)』

「彼らはこの"作品"の大事な登場人物…。"我々"は所詮"ただの"登場人物…」

扉の方に視線を向ける男。ハッ、ハッ、と不自然に上がる息。

…ダメだ、瞬きするな、一瞬だ、刃が届く前に、

ドォオン！

「「!!」」

「…本当に強くなったんだね…けど…」

『げほっ…』

「Aーーっ！」

「身を滅ぼすようなやり方は、私は好まないなぁ」

『かはっ…』

ボタボタと口と身体から滴る血。身体を貫く刃。

「またね、A」

『(コイツ…今度は刃に薬を…！)』

何度も名前は呼ばれるが、それに応答することは出来なかった。