第12話 ページ14
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しのぶさんに連れられある部屋へ入れば、柱は目の前に揃ってるわ、お館様が居るわでとりあえず心拍数がめちゃくちゃ上がってきた。
「よく来てくれたね、A」
『あっ、う、は、い…』
「そんなに緊張しなくていいよ、力を抜いて」
そう言われ、そんなの出来るわけ…とか思っていたけど、お館様の声色を聞いて落ち着いてきた。
『(そうだ…そう言えば炭治郎が言ってたな……)』
「…みんなも予想がついてると思うけど、今日は
『…えっ!?』
「何つー声上げてんだ、十二鬼月倒してんだから当たり前だろ」
「こんな女が十二鬼月を倒すなんて信じ難い」
「ボロボロだがな」
「……」
と、口々に言い出す中、スっと時透くんが私の隣に来て、ぎゅっと抱きしめた。
『と、ととと時透くん!?』
「また会えてよかった、A」
『(あっ…名前、覚えててくれた……)』
「珍しい、時透が
「(Aちゃん…可愛い…)」
「…と、思っていたんだけれどね」
と、お館様が言葉を続けると、サッと膝をつけ、頭を下げる柱の人達。
私もワンテンポ遅れて同じようにすれば、A、こっちへおいで。と呼ばれる。
『し、失礼致します……』
「…彼女はね、稀血なんだ」
『……』
「へぇ…地味な癖に」
「それと、原因不明の病に掛かっている」
『…!!』
ばっ!と振り向けば、柔らかく微笑むお館様。
…なんで、お館様は知ってるんだ…?
「病…ですか…」
「あぁ。この先どれくらいの寿命かわからない。いつまで刀を振るえるかわからない」
「…と、言いますと…?」
「私はもう今後、あまり戦線に出ない方がいいと思ってる」
そう言われ、何も言葉が出なかった。
…そうだよ、稀血だし、そもそも一般人だったし、わざわざ戦線に出なくたって…、
『(…いいのか…?本当に)』
師範の元へ戻って、普通の生活を送る?そんなこと出来るのか?今更?ここまで来て?
…いや、でも…それは、
「…一応貴重な戦力です。わざわざ削らなくても良いかと」
「鬼殺隊士であれば、最期まで刀を振るうのが道理だと思います」
「ですが、任務中に身体を壊しては元も子もないのでは?」
「そりゃてめぇの身体だ。ちゃんと管理すりゃ問題ねえだろ」
「…A、大丈夫かい?」
『!す、すみません…』
「突然のことだからね、よく考えておくれ」
『…承知しました』
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ヘル - WW (2021年5月22日 0時) (レス) id: 8a8dc3fa13 (このIDを非表示/違反報告)
氷華 - 第45話で絶対たまたまだけど名前出て一人で喜びの舞踊ってた→見られてた→\(^o^)/ (2020年7月20日 0時) (レス) id: 0b06ea8062 (このIDを非表示/違反報告)
たくあん(プロフ) - せりりんさん» コメントありがとうございます!嬉しいです(*^ ^*)更新頑張ります!! (2019年6月24日 18時) (レス) id: 17eabedad2 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 感動しました!炭治郎流石って感じです! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
せりりん(プロフ) - 凄いてんかいっすね! (2019年6月24日 17時) (レス) id: 60b1ee46a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たくあん | 作成日時:2019年6月12日 0時