Adagio6【プリンシパル番外編 SVT】 (ページ1)

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出張十五夜ページ1

事務所で運動会なんて、完全にアユクデじゃん。と思ったのは内緒。

スケジュールが合ったメンバーで選ばれて、なかなかない組み合わせになった。

スングァニヒョンはマストなところ流石バラエティ班だなあと思いながらゲームをこなしてテントの中で司会をこなすヒョンに、「スングァニヒョン凄いな」
「いやマジでアイツ凄いよ」と誇らしくヒョン達と話していた。

「えーここでですね。実はゲストがおります」

ナPDが拡声器で突然、そう言って周りがザワザワする。この事務所でこのタイミングでゲストってもしや、と多分皆同じことを頭に浮かべたはず。

HS「誰かな？」

MG「もしかしてBTS先輩？」

SK「いやあまさか」

その時奥から現れた人の姿に、は？と声が漏れた。横で水を呑んでいたスングァニヒョンは見事に吹き出してる。

T8「何で？！」

JN「誰も聞いてないけど？」

ダークオレンジのロングヘアが風に靡いて一束顔にかかった。

カメラの横に立って会釈するそのゲストは間違いなく僕らのヌナだった。

SK「ヌナーー！！」

『おー！』

おーじゃないよあなた。練習で会った時「私ドラマの撮影なんだ、みんな頑張ってね」って言ってたじゃん

「SEVENTEENのモナさんにゲストに来て頂きました。」

マイクを受け取って「あー…」とマイクテストをしたのち

『えー皆さん。BTS先輩じゃなくて大変申し訳ありません。SEVENTEENのモナです！』

わー！と盛り上がる後輩達。LESSERAFIMやfromis9はキラキラした眼でヌナを見て、ENHYPHENやTxTは"うわぁ…"と呆然としてる。

モナヌナってそういう立ち位置なんだ…いや言ったらオレらももうまあまあなキャリアなわけだけど。

こうして目の前にすると実感する。

ヒョン！先輩！と呼ばれることや会釈されることが増えた。

SK「ヌナ！ウリヌナ！なにしてるんですか？」

『スングァナ。久しぶり。』

SK「本当だよ！何？」

「え、お2人久しぶりなんですか？」

『はい。3日ぶり？ですかね。あそこのテントにいる私のメンバー達も。』

「3日ぶりで久しぶり？」

ナPDは頭の上に10個くらいはてなを浮かべてる。
ですよね。

SK「僕達基本毎日会ってるので。3日も会わないとなるともう久しぶりの域に入ります。」

『元気そうでなによりだよ。君たち。』

SK「……待って何その黒い服」

『バレた？』

確かにヌナが着てるのは白とブルーではなく、黒のTシャツにグレーのデニム。

「モナさんは、SEVENTEENのチームではなくミニョンさんベクホさんイヒョンさんのチームに入って頂きます」

「「「は？！」」」

『ごめんね？今日はSEVENTEENのヌナではいられません。』

SK「いや良いんですけどそれは。」

『おい』

MG「大丈夫です本当。」

ヒョン達が口々に言うと、ヌナは即座に突っ込む。果たしてあの人は本当に過去笑わなかった人なのだろうか？芸人なのか？

　
そんな疑問が思わず沸いてしまうヌナである。

『キムミンギュ。偉くなったねあんた。』

両手を腰に当ててにっこり笑うヌナにうちのテントの下だけ温度がグッと下がる。

MG「はいすみません調子乗りました訂正します。」

『ミニョンオッパよろしくね。』

「今の5秒でグループ内のお前の立ち位置が分かったわ」

仲間になるのにドン引きするミニョニヒョンとドンホヒョンにニコニコしてるヌナ。