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『もしもし』
まず、私がやらなきゃいけないことは犯人探しだ。誰があんな写真を撮ったのか。そして、これからややこしいことにしないために、消してもらわなければならない。
女の子の計画とか、そういうのを知っているのは噂好きのあの子しかいないに決まってる。
友「どーしたの?急に」
『今から会える?』
友「あ、うん。いいけど。」
『いつものファミレスで待ってる』
いつも一緒にいる友達の樹里。
「女子たちが何しでかすか分からないし」そう言ったってことは、なにか知っているはず。
友「ごめん!遅くなった!」
『大丈夫!』
友「そういえば、ライブ残念だったね…。」
『そのことについて聞きたいんだけど。
あのばら撒かれた写真の紙。誰が撮ったか曖昧でもいいから教えてほしい』
真剣に樹里の瞳を見て語りかけた。
1つ、はあ。とため息をついた彼女はスマホを操りだし、ある画面を私へと見せる。
友「それ私」
『…は?』
口角をピクピクとさせて、笑いを必死に我慢していた彼女に、なんで。と聞くと堪えきれなかったのか、ぷはっと吹き出し、涙が出るほど笑った。まるで私を見下すかのように。
友「なんでって…嫌いだからに決まってんじゃんw
てか忠告してあげたよね?早く決めろって。
まあ、坂田くんとか選んでたらもっと酷い目に合わせてやろうかとも思ったけどwww」
『…消して』
友「は?」
『今すぐ消してくれる?写真。てか、普通に盗撮とか友達でも引くわ。
確かに私が悪かった。ごめんなさい。
でも、これをしてなんになるの?好きな人傷つけて楽しい?』
友「っ…!お前が呑気に普段喋れないような4人と話してるから悪いんだよ!!!」
ガタンっと席を立って言う彼女は、相当頭に血が上っているのか、顔がりんごのように赤く染まっていた。
手のひらを握りしめて今にも殴りかかってきそうな勢いで言葉を吐き捨てる
友「軽音部なんてなくなればいい!
Aに友達なんていらない!一人ぼっちになればいいのよ!!」
『樹里、とりあえず落ち着いて』
私が映る樹里の瞳はグラグラと揺れて、出来るだけ優しく、刺激しないように話しかけた。
周りの視線が集中すればするほど、話しにくくなる。
ゆっくりと腰を下ろした彼女に、写真を消して。とお願いするとしびれを切らしたのか、私に分かるようにしながら写真を消していった
友「これでいい!?」
『樹里、ありがとう。』
1つ目はクリア…かな
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タシア松(プロフ) - ぽにょさん» ありがとうございます!!最高の褒め言葉です、 (2022年9月25日 20時) (レス) id: d89a5c0024 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにょ - 1話1話見るごとにきゅんきゅんしてもう最高です_:(´ཀ`」 ∠): (2022年8月8日 18時) (レス) @page14 id: b0029b04cd (このIDを非表示/違反報告)
タシア松(プロフ) - 紫苑さん» コメントありがとうございます!すごい嬉しいです!!!ありがとうございます!!この作品を好きだと感じてもらえることができてよかったです! (2021年10月26日 6時) (レス) id: 63758ca099 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - な、な、な、なんだこの……神作者と神作品は!? (2021年10月26日 2時) (携帯から) (レス) id: d13b409c87 (このIDを非表示/違反報告)
タシア松(プロフ) - 乘肄さん» 最高のお言葉ありがとうございます!! 完璧にかけたのなら幸いです、これからも日々成長していけるよう頑張りますので、よろしくお願いします (2020年5月19日 22時) (レス) id: 73485a3048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タシア松 | 作成日時:2020年1月12日 23時