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浦島坂田船さんの春ツが始まったということで、特別に更新します!

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うらた先輩と坂田の間にピリピリとした雰囲気が走り、その雰囲気を壊そうと話しかけても、盛り上がることには盛り上がるが、二人は話さず、私にだけ話しかける感じになってしまった。


普段は楽しいはずの会話も今は全くと言っていいほど楽しくない。


学校についてからも、相変わらずで、うらた先輩と別れると、坂田は「なぁ」と少しトーンを落として口を開いた。




さ「俺な…。 やっぱなんもない。
先行くわ。ごめん」



私の言葉なんて聞こうとせず、彼は足早に教室へ戻ってしまって。
状況を未だに理解できていない私は、ポカンと廊下に立ちすくんでしまった。


頭にはハテナしか浮かばない。


1人寂しく教室にゆっくりと向かっていると、きゃあきゃあと女子たちの黄色い声が耳に響く


気になって振り向けば、パッと紫色の瞳と視線が交わった。



し「せんぱ…」

セ「もうチャイムなるから教室行きやー」




はんなりとした声が廊下に響き渡り、騒いでいた女子たちも不服そうにしながら教室へと戻っていくのと同時に、教室に向かおうと足を踏み出した瞬間




「おい」



そう呼び止められて、振り向けば、今まですぐに外されていた紫色の綺麗な瞳と視線が交わる。




し「お…」

セ「え、サイドポニテしてるやん!センラのためにしてきてくれたんか?ありがとうなぁ」




何か言いたげな志麻くんを遮って、センラ先生がこっちへと駆け寄ってきた。
わしゃわしゃと犬を撫でるかのように頭をなでてくる先生。


異性に触れられているからか、ぶわぁぁと体中の血が顔に集中して熱い。



『…否定しませんよ、本当に先生のためにやってきたんで』

セ「ホンマ!?素直やなぁ」

し「お、おはよ!…ござぃます…」



俺のことを忘れんな!とでもいうかのように、大きな声で挨拶をする志麻くんに少し戸惑いながらも、笑顔でおはよ。と返す。

あの生意気な志麻くんが、敬語を使ってくれて。

さらに今まで挨拶なんてされたことなかったから、嬉しくて仕方がない。





セ「ほら1年は、はよ教室行けよ。」

し「ちょ、ちょ待って。…先輩」

『…ん?』

し「俺ショートカットが好き…やから。
じゃ!」




そう言い残して、走って教室に戻る志麻くんの背中をただ啞然と見つめる。




セ「A、切らんでええからな」




お前はそのままが1番いい。なんてふわり微笑む先生によく分からず、曖昧に頷いた

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タシア松(プロフ) - ぽにょさん» ありがとうございます!!最高の褒め言葉です、 (2022年9月25日 20時) (レス) id: d89a5c0024 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにょ - 1話1話見るごとにきゅんきゅんしてもう最高です_:(´ཀ`」 ∠): (2022年8月8日 18時) (レス) @page14 id: b0029b04cd (このIDを非表示/違反報告)
タシア松(プロフ) - 紫苑さん» コメントありがとうございます!すごい嬉しいです!!!ありがとうございます!!この作品を好きだと感じてもらえることができてよかったです! (2021年10月26日 6時) (レス) id: 63758ca099 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - な、な、な、なんだこの……神作者と神作品は!? (2021年10月26日 2時) (携帯から) (レス) id: d13b409c87 (このIDを非表示/違反報告)
タシア松(プロフ) - 乘肄さん» 最高のお言葉ありがとうございます!! 完璧にかけたのなら幸いです、これからも日々成長していけるよう頑張りますので、よろしくお願いします (2020年5月19日 22時) (レス) id: 73485a3048 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タシア松 | 作成日時:2020年1月12日 23時

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