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さ「ごめーん!遅なった!行こっか」

『はーい』


さむぅなんて言いながら、手をすり合わせて、はぁと手を温める彼に、自分の巻いていたマフラーを巻いてあげる。
いいのに!と返してこようとするが、ニコッと微笑みながら、着けてて、と返すと大人しくマフラーに顔をうずくめた。



「おはよ」


ぽんっと、頭にふわっと手が置かれて、バッと横を見ると、栗色の外ハネの髪に綺麗なエメラルドグリーンの瞳が、チラリと見えた。





『おはようございます、うらた先輩…って相変わらず胸しか見てませんね』


う「いや、正月のおかげで、ちょっとはでかくなったかと思ったけど、あんまだな。
期待した俺が馬鹿だった」



『すみませんね、ペチャパイで!』



ケラケラと隣を歩くうらた先輩の足を軽く蹴ると、先輩の力舐めんなよ、とか言って蹴り返された。彼なりの優しさで、かなり弱めにしてくれたんだろうか、あまり痛くはなく、優しいなぁなんて。



『ふふ、意外と優しいんですね』

う「もっと本気でやればよかった?」

『ごめんなさい』



そんな会話をしていると、クイッと服の裾を引っ張られた。
チラッと坂田の顔を見ると、ぷくぅと頬を膨らませて、するりとさり気なく指を絡ませた。
ギュッと握られた手に戸惑って、坂田?と呼ぶと、嫌いなんて言われる。

えぇ、なんか悪いことした?





う「じゃ、俺先行くわ。胸でかくしてからなら付き合ってやるからな」



ひらひらーと手を降って行ってしまった彼だが、私彼に付き合って、なんて告白したことないんだけど。
こえぇ、と感じながら拗ねてしまった坂田と学校へと向かった。



「あ、おった」



教室へ向かおうと廊下を歩いている途中、前から歩いてくる先生に止められた。
先生のくせに金髪で、ピアスしてるという私達のお手本ではないような容姿の先生。
…まぁ一応担任。



セ「あとで職員室来てな、教室に運んでほしいものあんねん」

さ「あっ、俺も手伝うで!」

セ「いや、Aだけで大丈夫。」

さ「あっそー」




先生に対して敬語を使わなかった坂田の背中を軽く叩いて、所謂営業スマイルでセンラ先生の願いを了承した。



さ「絶対、センラ先生Aのこと好きやんなぁ」

『いやいやいや、ないよ。』



だって、あの人私に冷たいから。

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タシア松(プロフ) - ぽにょさん» ありがとうございます!!最高の褒め言葉です、 (2022年9月25日 20時) (レス) id: d89a5c0024 (このIDを非表示/違反報告)
ぽにょ - 1話1話見るごとにきゅんきゅんしてもう最高です_:(´ཀ`」 ∠): (2022年8月8日 18時) (レス) @page14 id: b0029b04cd (このIDを非表示/違反報告)
タシア松(プロフ) - 紫苑さん» コメントありがとうございます!すごい嬉しいです!!!ありがとうございます!!この作品を好きだと感じてもらえることができてよかったです! (2021年10月26日 6時) (レス) id: 63758ca099 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - な、な、な、なんだこの……神作者と神作品は!? (2021年10月26日 2時) (携帯から) (レス) id: d13b409c87 (このIDを非表示/違反報告)
タシア松(プロフ) - 乘肄さん» 最高のお言葉ありがとうございます!! 完璧にかけたのなら幸いです、これからも日々成長していけるよう頑張りますので、よろしくお願いします (2020年5月19日 22時) (レス) id: 73485a3048 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:タシア松 | 作成日時:2020年1月12日 23時

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