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あれから何事もなく、ただ月日だけが流れていった。
日に日に増していくセンラくんへの好意。
変わったことといえば、全員敬語なしで君付けにするということぐらいで、あとは本当に、ほのぼのしていて、特になんのハプニングもない日々を過ごしていた。
『…2年生かぁ』
冬ももうとっくに過ぎて、春もおわりかけ。
桜が散って、生き生きとした緑の葉っぱが生えてくる季節。
私達の学校は3年間クラス替えのない制度で、2年生になってもお馴染みの人たちと授業を受けることができるのだ。
う「A!お昼食べんぞー」
『あっ、うん!』
さと「さともいくー!」
友達のさとちゃんは、というと他校に彼氏が出来たらしく、今はその人にべったりで。
日頃から、彼にいつでも好きって言ってもらえるような素敵な女の子になれるよう努力しているからか、2年生になって成長した気がする。
今は、ムカつくところなんてほとんど無くなって、センラくんに対しても友達感覚のような接し方になっていた。
セ「にしてもあっついなぁ」
さ「もう夏やからなぁ。プールとかキャンプとか行きたいな!!」
『行きたいね!…楽しそう!』
う「そんなこと言っててお前らテスト大丈夫?」
今では、すっかりみんなに点数を抜かされる始末で、勉強会っていっても私が教えてもらう立場の方が多いというか、なんというか。
し「1年ときは、Aの方が賢かったのになー」
さと「Aは十分賢いよ!ただ、志麻くんとかの頭が良すぎるだけ!」
体育祭。夏。色んな楽しいことが出てくる反面、テストなどの嫌なことがわんさか出てくるのが、この時期の特徴。
セ「じゃあ、今日の勉強会は、テスト勉強にします?」
さ「あっ、俺Aちゃん教える!!」
セ「センラもAちゃんの担当しよっかな」
さ「えぇ、またセンラと一緒なん?」
ふと、センラくんと視線が交わる
ふわりと微笑まれて、口パクでどーしたん?なんて言ってくるものだから、顔に熱が集中して、慌てて視線をそらした。
さと「いちゃいちゃしちゃってー」
耳元でそう囁かれて、バッとさとちゃんの方を見れば、意地悪っぽくニヤリと笑って、任せて。なんて。
さと「えー、でも私、馬鹿だから人数多いほうがいいんだけどな…。
坂田くんとうらたくんと志麻くんに教えてもらいたいな!」
さ「…わかった。」
センラくんと二人きりで勉強会。
ドキドキで倒れちゃうかもしれないです。
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タシア松(プロフ) - 紫苑さん» こちらにもコメントしていただいてホントに感謝しかないです、、。ゆっくり更新ですが、これからもよろしくお願いします (2021年10月26日 6時) (レス) id: 63758ca099 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑 - ドソキでツボっちゃいましたWとても面白かったです!これからも面白い作品待ってます! (2021年10月26日 1時) (携帯から) (レス) id: d13b409c87 (このIDを非表示/違反報告)
タシア松(プロフ) - ちょこまみれさん» ありがとうございます! (2021年1月24日 13時) (レス) id: 2434cd9a85 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこまみれ(プロフ) - 素敵です (2021年1月24日 13時) (レス) id: 53f0e78d36 (このIDを非表示/違反報告)
タシア松(プロフ) - さとうさんさん» ハラハラできるようにかけていたなら良かったです…。少し自信がなかったので、。嬉しい褒め言葉本当にありがとうございます!これからも日々成長していけるよう頑張りますので、よろしくお願いします!! (2020年3月29日 12時) (レス) id: 73485a3048 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タシア松 | 作成日時:2019年12月21日 19時