【HQ】MajiでKoiする5日間 Ⅲ 【月島蛍】 (ページ8)

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54秒音駒高校ページ8

54秒経過

-A side-

ケンマくん、改め、研磨くん、セッターなんだ。

正直ヒョロヒョーーー

「向こうのセッターなんか小さくね?」
「うん…それになんかヒョロヒョロしてる」

うん、わたしもそう思っちゃった。

あ、槻木澤の選手たちと目が合った…

どうも、と軽く会釈する。

「え、あの子及川徹の妹のー」
「北一のプリンセス!」
「なんでここに!?」

プリンセスとかシンデレラとかみんな変な呼び方しないで…

「ーーー君らの言う"ヒョロヒョロのチビ"とは」

扉からぬっとツンツン頭さん、改め、黒尾さんが出てきた。

「俺たち音駒の"背骨"で"脳"で"心臓"です」

さっきまでのニヤケ顔とは違って、絶対的自信を持った顔付きになってる黒尾さん。

一気に空気がピリっとしたのがわかる。

…ゾクゾクしてきた!

「音駒高校対槻木澤高校練習試合始めます!!」

笛が体育館に鳴り響く。

わたしの大好きな瞬間。

ゲームスタート

ーーーーー

『レシーブすごい…』

目立つ選手がいるわけじゃないけど、その分穴がない感じ。

打っても打ってもとにかく拾われる。

槻木澤のエースに同情しちゃうくらい拾う。

『レシーブもだけど、黒尾さんのブロック…わたしのどタイプ…』

タイミング、センス、司令塔。

どれをとっても、黒尾さんのブロックは人のお手本として最適なレベル。

ウチのMB2人ににご指導お願いしたいくらい。

セットカウント、2-0

勝者音駒高校

日向くんと飛雄ちゃんの攻撃が、どれだけ戦えるのか、明明後日の練習試合がますます楽しみになってきた!

『お疲れ様です』

黒「少しと言いつつ、ガッツリ見てたじゃんシンデレラ」

試合中の表情とは打って変わって、また例のニヤケ顔。

お兄ちゃんと同じで、バレーやってる時はかっこいいタイプの人間かな…

山「だだだ大丈夫でヒュか!?」

『お、おかげさまで、す』

この人田中さんより女子慣れしてなさそう…

ちょっと怖い…

夜「くぉら山本!シンデレラがビビってるじゃねーか!」

孤「シューズ…ありがとね、シンデレラ…」

『あ、あの……そのシンデレラって何ですか?それを言うなら、シューズを忘れた研磨くんじゃ…』

黒「いや、だって俺らキミの名前知らないじゃん?」

…そうでした。会って早々倒れて、自己紹介がまだだった。

『及川ーー』

「Aちゃああん!!」

……げ。

この声は…

『お兄ちゃん!?』

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