英雄ヒーロー3 (ページ40)

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英雄119 ページ40

緑谷｢き、消えたって…
もしかして、幼稚園に迎えに来てたAちゃんのお父さんって…｣

ダヴィ｢おや、それを知っていたか
うん、消えた彼だ

けれど
申し訳ないがその事は触れないでくれ給え

少々難しい話でね｣

緑谷はAと出会う前の話を初めて聞いた

そして出会った時の家でのことも

あの頃にこんなにも重いものを背負っていたのかと思った

ダ｢この過去が副作用によってフラッシュバックしてしまった
そしてマスターは思い出した。あの忘名という男とその両親が自分たちを巻き込んだ事件の“犯人”だってことをね｣

緑谷｢なっ…！？そんなことってｯ…！｣

ダ｢なんというか、変な巡り合わせだよ…
記憶の暴走時に過去を思い出して目の前に犯人がいる
これで冷静でいられる人間は少ないだろう

そしてこれまた運が悪いことに、マスターは1度彼と会っている時に個性をかけられていた｣

緑谷｢でっでも、彼の個性は一時的だって…！｣

ダ｢普通ならね
ただ、私たちが使う魔術には魔力というのを使っているのは以前に話しただろう？

最近になって分かったことなんだけど
この魔力ときみたちが持つ個性と呼ばれる力はどうやら相性がとても悪いみたいでね

魔術師に直接干渉する類の個性、今回のように精神的なものだったりは“効果がない”ことがある。又は“変異”する

マスターにも私たちと同じ魔力が元々流れていてね
だとすれば、その1度目の個性で変異が生じ“一時的”なものが“再び”になったのだとしたなら
マスターはあの試合中に元々あった感情が、思いが戻った｣

元々、Aに感情がないわけではなかった

というのも緑谷と出会い、サーヴァントと出会い
自然と再び取り戻していっていたのだが
今回忘名により戻ったことで感情が爆発した

よって自分のなすがまま、思うがままに戦闘をした結果としてああなったのだ

ダ｢結構危ないことしてたけどね
最後ギリギリで自制が効いたのか彼にナイフが刺さらなくて良かったよ
ま、でも結果的に私たちの存在は公になっていないし、マスターも今は眠っているけど明日にはひょっこり起きてくるさ｣

緑谷｢でも…目を覚ましたら、僕の知っているAちゃんではないん…ですか、ね…｣

ダ｢彼の個性で戻った感情を得たからかい？｣

緑谷｢はい…｣