英雄ヒーロー3 (ページ32)

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英雄115 ページ32

2人の後ろを歩く緑谷

前の2人は楽しそうに話しながら歩いているが
進んでいく道は路地裏へ続く道で

まるで初めてあの日サーヴァントを見た道のようだった

緑谷｢ここって…｣

ｼﾞｬｯｸ｢？知ってるの？｣

緑谷｢え！？や、あの！別に！！？｣

アビ｢ふふ。どうやら見覚えあるみたいね｣

その道は両儀式と初めて会った路地裏

緑谷が敵に襲'われているところ、Aに憑依した両儀が現れ
敵を倒した場所だ

忘れもしない場所

緑谷｢僕が初めて…両儀さんと出会った…｣

ｼﾞｬｯｸ｢へぇ〜
じゃあ意外と近かったんだね！｣

緑谷｢えっ？近かった…？｣

アビ｢こっちよ｣

ジャックとアビゲイルはギプスが巻かれていない緑谷の左腕を掴み、奥へ奥へと進んでいった

とてもじゃないが
この路地裏に人が住めるような場所があるとは思えず、内心緑谷はビビっていた

もしかしたら、いつの間にかサーヴァント達の怒りをかってしまい殺'される為にここに連れ込んだのではないかと
次々にそんなような事ばかり考えてしまっていた

ｼﾞｬｯｸ｢ここだよ！｣

緑谷の目の前には1つの扉があった

緑谷｢と、とびら…だ？｣

アビ｢それ以外に見えるのかしら？｣

ｼﾞｬｯｸ｢わたしたちには見えないけど？｣

行き止まりの右側に取り付けられている
なんの変哲もないお店の裏口のような扉だ

緑谷｢ほ、本当に、ここが…？｣

疑いかかる緑谷の背中にゴスッと鈍い音が鳴った

緑谷｢イダッッ！｣

？｢なんだ、また変なこと考えてたんじゃないだろうな｣

緑谷｢り、両儀さん…！｣

両儀｢よ、緑谷｣

ポケットに手を入れながら
肘で緑谷を突いたのは両儀だった

両儀はここまで道案内をした2人に先に戻るよう言うと元気よく2人は返事をし、扉の中へ消えて行った

どうやらこの扉の中であっているようだ

扉が閉まるのを確認すると両儀は緑谷に向き直る

両儀｢どうせお前のことだ、殺'されるとでも思ったんだろ｣

緑谷｢うっ…;｣

図星をつかれた

両儀｢ま、とりあえず体育祭お疲れ｣

緑谷｢あ、ありがとうございます…！
両儀さんも見てたんですね｣

両儀｢正確には画面越しでな
お前のその腕のところ、見てたよ｣