おあずけはおいしいドンブリ。 ページ1
…………むむむぅ〜っ！
納得いきません。何ですかアレは。
僕がお父さんにべったり甘えて過ごすはずの２日間。
誰が何と言おうと、お父さんのお膝にずっと乗っかってるのは僕のはず…！
……な、なのに…なのに〜ぃっ！！
なんでお父さんはツチノコさん抱っこしてるのぉぉぉぉぉぉおっ！？？
あ、どうもドンブリです。
ただ今生まれて初めてヤキモチを盛大に焼いてます。
あ〜ん！どうせ焼くなら本当のおもちがいいよぉ。タマさんに叱られるけど〜。食べてみた〜い！
あ、違うの。おもちはさておき。勿論僕だって、本日お父さんが大切なお話し合いの為にお帰りになったのは知ってます。
タマさんが《たま護り》を継ぐと決意したから、お父さんが《たま護り》に関して持っている知識をお伝えする大切な大切なお話し合いです。
さっき既に、お父さんが今までどんなふうに《たま》を奪いに来た方と戦っていたのかは見せてもらったの。
丁度良く(？)襲ってきたタヌキチをお父さんたちとリュウさんで普通のタヌキさんに戻してあげるところをみんなで見学しました。
ちょっとタヌキチの中の事情がややこしかったんで、二転三転ありましたが。
やり方としては、お友だちの霊獣さんや精霊さんを《式神》として呼び出し結界を作ってから戦ってもらい、なかなか封じられないアヤカシさんの場合はお父さんがそのアヤカシさんのことを探り、封じる手段を見つけるという流れみたいです。
…う〜んと。お父さんがどうやってアヤカシさんのことを探るのかとか、どうやって式神さんとなる方々と出会われたのかがおっきなぽいんとな気もしますけど〜…。
ま、それも今日教えていただかなきゃ。
で、今はその《たま護り》れくちゃあぱあとつうだそうで。
『…まぁ、せやなあ。何から話したらええか分からんけど、とりあえず明るいうちに畑見といてええか？』
というお父さんのお言葉で、おねんねしてるタマさんとそれを見守るミヤタさん以外のみんなはぞろぞろ連れ立って畑へやってまいりました。
車イスをキタヤマさんに押してもらって畑に来たお父さんは、入口に着いた途端にピューッと指笛。
……ああ、この指笛懐かしいな。お散歩の時とかね、お外で僕が遊ぶのに夢中になりすぎてたらお父さんが僕をこうやって呼ぶの。もっと遊びたくてもね、この音聞いたらついついお父さんのとこへ全速力で戻っちゃうんだよ？スゴい威力なの！
………でも、今はどなたをお呼びになったのかしらん？
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作者名：みあん | 作成日時：2023年1月23日 0時
