ひとくふう荘アンケート (ページ32)

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《ドンブリ、はぐはぐ。》ページ32

はぐはぐ…２枚目いただいてま〜す！んふ〜。

『…美味かったぁ！…あれ？タマと俊くんはまだ帰ってこねー？』

あ、ガヤさんが気付いちゃった。

………まぁ、今日はほら。

『２人とも休みだかんな。アノ日だ。』
『《恋人の日》か。しまった。パンケーキ冷めちゃったじぇ。』

そう。今日は《恋人の日》。タマさんとミヤタさんが素直にイチャイチャしてる日なの。

…ん？いつもイチャイチャしてないかって？？
《友だちの日》も確かに２人はセット感覚でご一緒にいるんだけど、タマさんがつんでれ多めの絞め技マシマシになるの。
《恋人の日》は正々堂々でれでれイチャイチャ…ということは、今もお庭で…はぐはぐ。

…と思ってたら、お2人が慌てふためいていきなりバルコニーに駆け込んで来られました！

『ち、ちょっと、大変！！みんな来てっっ！』
『畑、畑に…っ！！』

ん？畑？また出ました？？

『な？！アヤカシ？人間？動物？どれよっ？』
『段ボール箱要る？』
『あ、ヘルメット買ったから被ってこー。』
『渉、ホウキ！』
『たいしゅけ、はい、フライパン！』

みなさん、右往左往して走り回ってらっしゃいますけどぉ……ま、僕は食べてから〜！

『…あ、ドンブリ！食べてる場合！？』

あ、タマさんに見つかっちゃった。
だってお腹が空いてはイクサハデキヌだよ〜？

食べながらタマさんを見上げると、タマさんはしばし僕のお顔を見つめて…何故か身悶え。

『……もぉっ！可愛いじゃねーかっ。』

言いながら、急に僕を抱き締めてくれた。

『タマぁ！ハグしてる場合じゃないよ？？』
『だって、はぐはぐで上目遣いなんて最強っ！』

てへ。それほどでも〜…。

『……俺もハグしてほしかったなぁ。』

あら。ミヤタさんがお口むにゅんと突き出して寂しそう。
お庭で抱っことかお口ぺたりできなかったのかな？

『いや、あんなのいるって思わなかったし…トシくんとは後でゆっくり…ね？』

あ、タマさんたら真っ赤になってやっぱり上目遣いでミヤタさんを見た。

『…んふ。タマ可愛い〜っ！』

にひゃんと笑ったミヤタさん。
僕を抱っこするタマさんのお手手にお手手を重ね……みなさんのお目目を盗んで、タマさんのおでこにお口ぺたっ！

『…いや、お前らやっとる場合か！！！』

勿論、キタヤマさんのツッコミ炸裂です。
僕たちはお外にぽいっと投げ出されちゃった。

……しょうがないなぁ。

よ〜し。じゃ、ちょっとイクサしてくるね〜っ！！

fin.