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『お、タマタンゴ〜。』

タマさんがまんまるのお月様みたいなぬいぐるみに嬉しそうに駆け寄ります。

『空気式じゃないから重くて暑いよ、タマ。』
『大丈夫〜。1回着てみたかった〜。』
『タオル巻いて下さいね。』
『じゃ、俺は赤いの。』
『俺はブルブル!』
『え〜と、やっぱ緑だな。』

…え?まさかみなさん着るつもり満々??
おケガせずなるべく穏便に済ませる為のひとくふうとはいえ…なんだろ、今まで普通に話してた人が急にアヤカシさんになるこの感じ。
………ふ、複雑ですぅぅ!


と、そこへ長細いおミカンみたいな物体が入ってきた〜っ!
な、なんかコワイ…コレも着ぐるみ?

『ザーマスオレンジでかっ!?』
『そうか縮尺的にはこんなデカくなんのか…。』

赤いのと青いのが…いや、キタヤマさんとセンガさんがコショコショ話していると、おれんじさんのお背中が割れました…きゃあ!


『Too ho〜tっ!!!いやもぉ、暑いわ蹴られるわ殴られるわ暑いわ…!』

………に、人間出てきたっ。
思わずビクッとしちゃう!そりゃそうです。うちのみなさんだってこうやって着てるんだからこうなるのは当たり前なんですけど。
………不思議不思議〜っ!?


『え?この方たちは…。』

中から生まれてきた男の人がみんなを見てお目目ぱちくり。

『棗くん、この方たちは宮田さんの同居人さんたち。こういう事態に慣れてるということで加勢に来てもらいました。また蹴られたの?足型クッキリじゃん。』

『That's right!!着ぐるみじゃなきゃ殺されてます。』

ナツメさんは大きくお手手を広げてお肩を竦めてみせました。

………合間合間の外国のお言葉らしき一言とおおばありあくしょんがちょいめんどくさ…あ、いや、僕が日本生まれ日本育ちの犬だから慣れてないんです。ええ!


しかし、狭い…ただでさえココは狭いのに、お相撲部屋ってこんな感じ??

とりあえず僕はナツメさんが入ってきた方へ、とてててっと出て行ってみた。


…うわー!ひっろ〜〜い!!
幼稚園のほおるとは比べものにならないくらい広い!体育館っていうから体操できる場所だと思ってたらとんでもなーい!!
テレビやぱそこんで見ていたはずなのに、な、なんでしょ、この圧倒的な広さ〜。
…え?ココが人間で埋まるんだね?そりゃたくさん入れるねぇっ!



『……ミヤタぁぁぁっ!何処だ、何処だぁっ!!』


あ、すてえじが長いお鼻みたいに出っ張った所で喚き散らしている方が、何かを振り回して暴れてる!

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作者名:みあん | 作成日時:2022年8月6日 0時

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