ひとくふう荘 11 (ページ45)

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ドンブリはお引っ越しソバにいたい。ページ45

どうも、ドンブリです。
今日はみなさん、朝からソワソワしています。

トシコさんが新居におひっこしするんです。

…というほど、今日はお荷物もないんですけど。
残っていたお荷物はぼすとんばっぐひとつと枕とネコのタマさん。

あぱあとめんとのお部屋が空いて１週間。
実はちょいちょい通って、あちらに配送した家具やひとくふう荘でお預かりしていたトシ子さんのお荷物を解いたりは既にしていたの。
でもタイアンキチジツまで、本当のおひっこしは待っていたんですって。

……んと。タイヤキは知ってるけど、タイアンキチジツはよく分かんないね！《旅立ち》に良い日なんだって！
あ、トシコさん、ご旅行するんじゃないんだよ〜？
新しく生活を出発させるという意味なんです。
あら、なんだぁ…知ってたの？

ただし、トシコさんはみなさんに頼まれるバイトをまだ続けるし、週に１度はひとくふう荘にご飯食べに来るってお約束したし。
………あとね。トシコさん、ミヤタさんに教えてもらったぴかもんかあどばとるに絶賛どハマり中なので、多分きっとまだまだひとくふう荘に通って来られるような気がします。

かあどばとるってね〜、お父さんがやってらした将棋みたいなの！いろんな役目を持つかあどでかあどをやっつけたりして勝ったり負けたりするの。

《ドローッ！…【白沢の目頭】！ヤッタぁ。じゃ、このピカモンにコレつけて…》
《ぅおお〜っ！それ入れてたの？なるほどね。【麒麟の鱗】より強力じゃん。【クマタロウの手縫いの軍手】でもいいけど！》

…えと。びっくりするくらいさっぱり分かんない！
お父さんの将棋も分かんないけど、木のコマが木の将棋盤を打つパチンパチンって音が気持ち良いの。僕はそのほうが好きかな〜。
あ、でもでもお２人の楽しそうなお顔と、お茶飲みながらそれ見て微笑んでるタマさんは好き〜。

………なので、お引っ越ししても、とてつもなくゲキテキな変化はないはず。多分。

むしろネコのタマさんが朝から大忙し。
次に来るまでテリトリーを確保する為、お庭のあちらでおしっこ、こちらでお身体スリスリ。
ご自分の匂いを残しまくってます。

《俺の他にネコ飼うんじゃねーぞ？》

………タマさん？僕が飼うんじゃないので、それは人間に言って下さい。

《言えないからお前に言ってんの〜！》

うちのみなさんは断然犬派なので、ご心配には及びませんけど……んふ。ネコタマさんたら、よっぽどこのおうちが好きになっちゃったんだね。