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『…ミヤっち、危ないから行かないほうがいいんじゃね?』

タマさんが思わずミヤタさんに近寄っていくと、ミヤタさんは途端にパァッと笑顔に。

『あ、タマだぁ。さっき控え室に行ったらドンブリの散歩に出たって…迷子になってないかと心配したぞ〜?ご飯食べたら見に行こうと思ってたんだよね。』

……ちなみに、タマさんのことはミヤタさんにとって《ご自分が守らねばならないもの》なんです。
ま、タマさん、ココにほぼずっといましたが。


『…あ、えと、ん…迷子になるほど遠くには出てないし…いや、それよりもさ〜、お前は行くのやめとけって。ただ虫の居所悪いだけなんじゃないの?』

『………ん〜。ちょっと控え室行こうか。ヨコオさん、ありがと。』

困ったように笑うミヤタさんは、そっとタマさんの肘にお手手を添えて控え室のほうへ。


『…気になること口走ったんだ、吉山くん。』

『気になること?』

『………《アレは何処だ!?》って。確かにそう言った。尋常じゃない顔付きだった…タマ?』


タマさんがピタリとそこに立ち止まる。

『《アレ》って…。』
『さぁ?でももしソレのことなら、みんなで対応しないと。』
『トシに危険が及んでんじゃん…!』
『…タマさん?』
『……俺、俺の家のことで、みんなを危ない目に遭わせてる。』

俯く白いお顔は哀しそうで。ぎゅっと僕を抱くお力が強くなった。


……ダメだよ、タマさんたら〜。

僕が、お慰めしたくてタマさんのお顔を舐めようとした時…。

グイッとミヤタさんがタマさんの二の腕を掴んで控え室のどあを開け、中へタマさんを引き摺り込んだ。

『…ブッ!!』
『ぅお!!』
『はい?!』

お部屋の中には、ぺっとぼとるのお茶をお口から噴き出すセンガさんと反射的に避けたニカさん、お茶を持ったまま飛び上がるキタヤマさん。
でも、そんなお3人には全く構うことなく、ミヤタさんはタマさんのお背中を乱暴に白い壁にドンッと押し付ける。


『な、何っ!?…っ。』


そのまま噛み付くみたいにタマさんのお口をガブリ!!


ええぇっ?ま、またタマさんの中にアヤカシさんでもいるの!?
びっくりしてお目目を丸くしたタマさんが、呆然と見ているお3人に気付いてミヤタさんのお胸をポカスカと握ったお手手で叩くけど、余計に強くお口ガブリ。
は、激しい…お口腫れちゃう!


……てか、お2人の間に僕がいることも忘れてませんかっ!!?
あ〜ん、ぎゅうぎゅうされて苦しいよぉぉっ。

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作者名:みあん | 作成日時:2022年8月6日 0時

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