８ 関数 ページ8
データの集計は得意分野だ。
書類作成も。
とりあえず、これから出来るだけ足手纏いにならないように、松本さんがする事などを必死で頭に叩き込んでいく。
取引先名などは伝票で見覚えがあるけれど、細かい取引内容までは分からないから、これから勉強しなければいけない事は山ほどあるだろう。
「っと、あれ？」
呟きながら、松本さんがカチャカチャと関数を入れていく。
それでもまた「あれ？」と
入力している式を見れば彼がやりたい事が分かった。
途中の一文字が違うのも。
だけど、ここで私が出しゃばっていいものなのか。
デスクではまた松本さんが「あれ？」と。
「あの・・・松本さん、ここ、違ってます。
この関数ならＡが入らないとエラーになっちゃいます」
遠慮がちに指差すと、下からじーっと見つめられる。
他人より数倍目力のある視線が突き刺さって、やっぱり出しゃばりだったかと今更後悔する。
「すみません・・」と小さく謝ると「ちょっとここ座って」と半ば強引に席に座らせられた。
「パソコン、得意？ だよね？」
肩に手を乗せられて、訊かれる。
『俺にあんな事言ったんだから、そうだよね？』的な感じでしょうか。
冷や汗が浮かんでくる。
「そ、そこそこ・・っ。ですけど」
「そ？でも俺よりは出来そうだから手伝ってよ。
さっきは帰っていいって言っちゃったけど、撤回させて」
「・・・」
「ね？」
私、この目力強めの「ね？」に『否』と言える度胸は持ち合わせておりません。
「はい・・・」
頷くと、バサッと目の前に資料が広げられた。
「さっきやってたの、大体分かる？
統計とってたの」
「はい・・・」
「じゃ、これ続きやってくれる？
出来たら俺に見せて。俺、君の席ちょっと借りるわ」
軽く説明をして立ち上がった松本さんは、すぐに１台のノートパソコンを手にさっき私が荷物を置いたデスクに行ってしまった。
うー・・・初日も始まってないのに、やらかしてしまったかもしれない。
嫌われたかなあ・・・。同僚に嫌われるのはちょっと嫌だなあ・・・。
そんなことを考えながら、それでも与えられた仕事くらいはきちんとやろうと手元に置かれた書類に目をやった。
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とも(プロフ) - こんにちは。赤い眼の真相？とっても気になります。ってか続きがめちゃくちゃ読みたいです( ^_^ ;) (2020年1月25日 13時) (
レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
seiran(プロフ) - みやさん» みやさん、こんにちは。大変お待たせしましたm(__)mたったの１話ですが更新いたしました。この後はもう少し更新頻度は上がるかも。お時間ある時にお付き合いいただけたら嬉しいです(^^) (2018年5月12日 13時) (レス) id: 97bddcb896 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - 待ってます (2018年4月14日 10時) (レス) id: 31283dda21 (このIDを非表示/違反報告)
seiran(プロフ) - みぃこさん» みぃこさん、こんばんは(^^)先程、すくない話数ですが更新してきました！もう少しコンスタントに進めるのが理想なんですけど、なかなか時間が取れません（T_T） (2018年2月26日 23時) (レス) id: 97bddcb896 (このIDを非表示/違反報告)
みぃこ(プロフ) - おはようございます☆これからの更新楽しみにしてます(*^^*) (2018年2月14日 9時) (レス) id: 22f30ee0ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青藍
作成日時：2018年1月10日 23時
