今の状況、楽しんでいませんか５ ページ11
笑顔なのにとても押しの強い言葉掛けに困惑する私は、グッと口を噤むとそのまま眉を下げて苦笑いを浮かべたのだ。
ーーー
エイト先生、警備教師だろうにお仕事は暇なんだろうか…いや、そんな馬鹿な。そう頭を抱える私に終始にこにこと笑いながらも使いっ走りをさせられているエイト先生がいた。生徒さん達から「あのイフリート先生を使いっ走りにする女悪魔」だと陰口を叩かれていないか、そればかりが心配になる。
憂鬱のままバラム先生へ小包を渡して職員室へ足を進めた、バラム先生は優しいから目を丸くさせて交互にエイト先生と私を見ていたが直ぐに薄々察してくれて何も聞いて来なかったのは有り難い。
問題はダンタリオン先生だ、絶対揶揄って来るだろうしエイト先生や私にある事ない事を面白可笑しく尋ねて来るに違いない。手紙を手渡すだけなのにとても気持ちが重くなる、余り深く考えずに行動したいものだ。私が一人で手渡しに行くと言ったところで、エイト先生も職員室に用があるから、と言われてしまえば着いて来ないでとも言えないもので…
行きたくないとは言えず、重い足取りで辿り着いた職員室へドアを開けて入る。すると笑みを浮かべながら私とエイト先生を見たダンタリオン先生がいた、嫌な予感が的中してしまう。
「珍しいですね、お二人が一緒だなんて」
「えぇまぁ……それよりもこちらが、ダンタリオン先生宛のお手紙です」
「あぁ、ありがとうございます……ところで、生徒さんから面白い話を小耳に挟んだんですけど。Aさんがイフリート先生を顎で使いっ走りにしているのは本当ですか？」
うっ…やはりそこを突いて来たかと顔を引き攣らせ歪めてしまう。弁解しようとすれば墓穴を掘りそうだから無言を貫いた、肯定と捉えられても間違いじゃないのでゆっくりと視線を逸らせば途端ダンタリオン先生は笑った。
「二人が結婚前提でお付き合いしているのは噂になっていたけど、そこまで仲良しだったなんて知らなかったなぁ…」
「……そうですね」
元担任で受け持って貰った手前、ダンタリオン先生には隠し事など出来るはずもなく早く会話を切り上げたくて仕方ない。どうも私は学生時代から彼に揶揄われる事が多い…優等生でハメを外さない私の困った顔を見るのが楽しかったのだろうと思う。親しみ易く良い先生だと思うが、私は少し苦手だ。
「因みに、髪を切った事と何か関係があったり？」
穏やかで飄々としているのに鋭い、だからダンタリオン先生は苦手なんだ。
続く (更新停止中)
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ゆいゆい - 最近イフリート先生にハマったのですが、めちゃくちゃ好みでした！！！更新楽しみにしています！！！頑張ってください！！応援してます！！ (8月29日 5時) (
レス) @page11 id: 40519882e3 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 次の更新を楽しみにしてます！ (2023年4月19日 13時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 続きを楽しみにしてます (2023年4月13日 6時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - めちゃめちゃに好きです！続き楽しみにしてます！ (2023年4月2日 23時) (レス) id: 98936ec3a4 (このIDを非表示/違反報告)
ユノン - 次の 話しを楽しみにしてます！ (2023年3月18日 20時) (レス) id: f5fff43cec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼空 | 作成日時：2023年3月10日 19時
