November.彼氏 ページ8
.
.
「おまたせ、Aちゃん。」
今日は山田くんと一緒に帰る約束をしていて、大学の正門前で待っていた。
遠くから駆け寄ってくる彼の姿を見て、今日も格好良いなぁなんて思う。こんなに素敵な人が私の彼氏だなんて未だに信じられない。
「お疲れさま!」
「じゃあ行こっか。」
山田くんと当たり前に手を繋いで隣を歩いて帰る。こんな幸せな日常がこれから毎日続くのかと思うと、ついつい顔がにやけてしまう。
「ん?どうしたの?」
首を傾げて優しい声で聞いてくれる山田くんは
本当…どこかの国から来た王子様みたいで。
こんな完璧な人間がこの世に存在するなんて神様は不公平だ。
「ううん、なんでもない!それより山田くん、今日大丈夫だったの?急に誘っちゃったけど…。」
「もちろん!てかさ、実は俺もパンケーキ大好きなんだ。」
ニコニコ嬉しそうに笑う山田くんを見てホッとする。
大学の近くに出来たカフェのパンケーキがどうしても食べたくて…昨日の夜ダメ元で山田くんを誘ったところ即OKを貰えて今に至る。
「ここだね、うわ〜美味しそう。」
山田くんはカフェの前にある看板メニューを見て
キラキラに目を輝かせていた。
うわー、うわーって言いながらどれを食べようか迷っている姿がなんだか可愛く見えちゃって、思わず笑ってしまう。
「ん?どしたの?」
「いや…山田くん、可愛いなぁって思って。」
「えぇ…恥ずかしいな、俺甘いもの好きでさ、ついはしゃいじゃった。」
なんて照れながら頭を搔く山田くん。
意外だなぁ…山田くんってブラックコーヒーとか飲んでそうなイメージだったから。
私たちは早速カフェに入ると向かいあわせの席に座り、店員さんから渡されたメニュー表に目を通す。
イチゴのパンケーキや期間限定のマロンパンケーキなんかがあって、どれも美味しそう。
「ん〜…。」
「Aちゃん、決まった?」
「どれも美味しそうだけど〜…、イチゴとチョコバナナで迷ってる。山田くんは?」
「じゃあ俺はイチゴにしよっかな。んでAちゃんはチョコバナナにして、半分こしよ?」
「えっ?いいの?!」
「うん。俺もどれも美味しそうだなーって迷ってたから。それに…」
「違うメニューはさ、また今度一緒に来て食べよ?」
ニコッと笑いかける山田くんに私は思わずニヤニヤしてしまう。
山田くんはこうやって当たり前に、この先もずっと一緒にいてくれるんだと思わせてくれる。
138人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ano(プロフ) - せりかさん» コメントありがとうございます!とっても嬉しいです!実は私もせりかさんのお話を読んでまして…コメントいただけて感動しておりました(⑅•ᴗ•⑅)更新頑張ります!これからも宜しくお願いします! (2022年1月16日 7時) (レス) id: 7a1710a5e8 (このIDを非表示/違反報告)
せりか(プロフ) - こんにちは、初めまして〜。おすすめから来たら面白くて1からパート3まで一気に読んじゃいました。主人公ちゃん気分で青春きゅんきゅんさせてもらってます(^^)更新頑張ってください! (2022年1月11日 17時) (レス) id: 4fa3f7b9d5 (このIDを非表示/違反報告)
ano(プロフ) - まみぽこさん» ありがとうございます!!コメントとても嬉しいです〜!これからもキュンキュン楽しんでいただけるように頑張りますので宜しくお願いします! (2021年11月7日 16時) (レス) id: 7a1710a5e8 (このIDを非表示/違反報告)
まみぽこ(プロフ) - 最近Hey!Say!JUMPの沼にハマってきた者です!すごくドキドキしたり 有岡くんが間に挟まれて可愛いなって思いました笑 更新頑張ってください!応援してます! (2021年11月6日 23時) (レス) id: 4a93bda961 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ano | 作成日時:2021年10月6日 14時