第二話 藤田という女 ページ4
藤田「…おいおい、冗談はやめてくれよ…」
貴「冗談だったらいいんですけどね!」
思わず口調がキツくなってしまう。
藤田「…何があった?」
貴「飛行場に行く途中に事故ったらしいです」
私だって、詳しくは知らない。
藤田「…そうか…お前、辛かったな」
もしかして、いい人?←
貴「…あの、藤田さん」
藤田「なんだ?」
意を決して言ってみる。
貴「…姉の代わりにカジノ行っていいですか?」
藤田「…歳は?」
貴「18です」
誤魔化すことでもない。
藤田「…ギリか…待ってろ」
何を待つんだ。
藤田「支配人呼んでくる」
割と上の方の人?←
貴「あ、はい…」
言わなきゃよかった気もしてきた。
藤田「…すまない、支配人はゲーム中だった」
貴「お気になさらず!」
むしろホッとしたわ。
藤田「…明日の午後九時、来れるか?」
貴「…明日…」
スケジュールを思い起こす。
貴「…はい、大丈夫です」
幸い、四限までだ。
藤田「遅刻は許さない」
ナチュラルに凄まれた。
貴「私、早めに行動するので大丈夫だと思います」
時差さえ気を付ければ。
藤田「待ってるぞ」
貴「…はい」
電話を切る。
貴「さてと!まずは…そうだな…」
両親の説得から始めるか。
★
父「いいぞ」
母「玲央菜は本当にお姉ちゃん思いね…」
あっさり承諾を得た。←
貴「いいの?海外なのに?」
父「結花がバイトするところなら変なところじゃないだろう」
いや、カジノだし。
母「お仕事、頑張ってくるのよ!」
ディーラーだけどね。
貴「…うん、頑張る」
なんだか、拍子抜けしてしまった。
★
貴「…目がチカチカする…」
翌日、日本時間午後九時。
貴「…時差ほぼなかった…」←
門番「身分証は?」
びっくりした。
貴「…あ、あの…」
?「私の客に何してる!」
モデルさんみたいな人だな。
門番「藤田ディーラー!」
この人が!?
藤田「待たせてすまない、行こうか」
貴「はい!」
白人系だろうか。
藤田「ようこそ、『カジノ・ヴィーナス』へ!」
そこに広がっていたのは、
貴「うわぁ…!」
煌びやかな世界だった。
★
藤田「これから支配人に会うが…」
貴「何ですか?」
藤田「…嘘は通じないと思っておけ」
ガンをつけられる。
貴「…はい、わかりました」
藤田「一応話は通してあるから安心しろ」
めっちゃホッとした。
貴「ありがとうございます」
藤田「…ご苦労」
誰かにペコリと頭を下げてる。
?「…ああ」
貴「…今のは…」
彼が去った姿をチラ見すると、
貴「…年下?」
白い髪の男子が見えた。
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作者名:なっちん | 作成日時:2020年11月2日 17時