・微微微裏 ページ16
スッと立ち上がって寝室に向かい、
クローゼットを開けて例のワンピを取り出してババッと着替えてリビングに戻る。
「ねぇこれ、コレ着てこうかな」
相変わらずのポジションで漫画を読んでる彼の真正面に立って訴える。
「うん。ええんちゃう？別に」
そしたらチロッとこっちを見て、
彼はそう言った。
そしてまたスマホに目を落とす。
えぇ…。
このタイミングで放置プレイ発動…。
そろそろと寝室に舞い戻り、
クローゼットを開ける。
…これは着て行かんけどさ。
別にいいけどさ。
とりあえず脱ごうと思ってワンピに手をかけようとした時、
後ろからニュンと手が伸びてきた。
「ヒッ！！！？」
ビックリしすぎてヨダレが出つつ、
心臓はバクバクして止まらない。
彼は気配を消す天才かもしれない。
ニュンと伸びてきた手はスカート部分に伸びて裾をスルスルとたくしあげる。
「え、え！？」
思わず彼の手を掴むけど、
それを無視して脱がそうとする彼に動揺を隠せない私。
いよいよパンツどころか、
ブラジャーまで丸見えになると、
フロントホックをプチンと外されてやわやわと触ってきた。
「んっ、…ちょっ！！」
必死にパシパシと彼の手を叩くと、
胸を揉みしだいていた手の動きは止まり、
パっと両手が私の体から離れて、
胸の開放感を残したままストンとワンピが元の形に戻った。
「な、なにすんのっ、」
ガバっと彼の方に振り返ると、
腕組みしてじーーーーっと見つめてくる。
「な……、なに？」
「他の男にこんなんされてもええんやったら着てったらええんちゃう？」
首をクイッと傾けて、
そう言った後にニヤっと笑ったと思ったら、
パっとアップルウォッチを見て呟く。
「あ、やばっ、もうこんな時間や」
そして寝室から出ていく彼を目で追う。
え…、
えええっ、
何今の。
やばー…。
めっちゃいい。
……めっちゃいい？
何を興奮してんねん私。
慌てて身だしなみを整えてリビングに向かうと既に出掛ける準備をしている彼が居た。
「…タクシー呼んだん？」
「さっき呼んだ。すぐ来るって」
変な気持ちの私を余所に、
マスクしてメガネかけて、
荷物を持って玄関に向かう彼。
「じゃあ留守番よろしくー」
そして彼は、
さっさと靴を履いて、
さっさと仕事に向かった。
それはそれは何事もなかったかのように仕事に向かった。
私はというと、
ずーっと悶々したまんま、
今か今かと彼の帰りを待つ事になった。
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Lily(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます！スローペースではありますが、これからもぜひぜひ宜しくお願いします☆ (2022年3月25日 17時) (
レス) @page50 id: 45407d4f21 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - きゅんきゅんします❤️更新楽しみです (2022年3月24日 22時) (レス) @page49 id: e9d6431d93 (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - ゆゆあさん» はじめまして！コメントありがとうございます！素晴らしい作品なんて、最上級のお褒めの言葉嬉しいです☆これからも気が向いたら覗いてみて下さいませ(*´ω｀*) (2021年9月22日 23時) (レス) @page32 id: 45407d4f21 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆあ - はじめまして！私最近濱家さんにハマってしまいまして、小説無いかなーと思って探してみたら素晴らしい作品に出会えました！濱家さんの奥さんはこんな感じなのかなぁと思いながら読んでいたらなんか幸せになりました(*´꒳`*)続編楽しみに待ってます！ (2021年9月20日 17時) (レス) id: e6e11962fa (このIDを非表示/違反報告)
Lily(プロフ) - マカロンさん» コメント嬉しいです！！亀更新ですがもっともっとキュンのお裾分けが出来るように頑張ります！！ありがとうございます☆ (2021年8月28日 22時) (レス) id: 45407d4f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Lily | 作成日時：2021年4月3日 20時
