★お願い ページ22
葵side
遡ること数分前───。
空き教室に蓮くんを連れ込んだ私は、蓮くんと向き合って口を開いていた。
「簡潔に、ざっくり言うと、あなたにお願いがあるの。」
「お願い……?」
「ええ。それは──…小夜ちゃんを、音楽界に連れ戻してほしいの。」
あなたなら簡単でしょ?と返せば、蓮くんがいぶかしんで探るような目を向けてきた。
ふっ、と息を吐き出す。彼に頼むのはお門違いかもしれない。
だって、彼は小夜ちゃんが戻ってこなければ来年の四天王決定戦でNo.1になれる確率が一気に跳ね上がるのだもの。
それでも、今は彼しかいないって、そう思った。
「…別に、できないことはない。というか願ったり叶ったりだ。こちらもそれを望んでるからな。」
「そうなの?」
「ああ、だが本人がそれを望んでいない今、難しいと──」
バンッ!と。勢いよく置いてあった机を叩く。彼の肩が、ビクリと跳ねた。
あちらがそれを望んでる、なんて、知らなかった。
けど、今はそれよりも聞き捨てならない言葉。
「…小夜ちゃんが、望んでない、ですって……?」
「っ!?あ、ああ。さっき音楽室の前で会ったとき、もうピアノは弾かないってハッキリ──」
「そんなこと、あるわけないわよ!!」
そんなこと、あるわけない……。だって、小夜ちゃんは小さい頃からピアノが大好きだったんだもん。
でもっ!それでも小夜ちゃんがピアノを弾かないのはっ!!
「……何か、知ってるのか。」
「全部っ、…全部知ってるよ…。」
「聞かせてくれないか。」
静かな蓮くんの声が、空き教室に響く。私は一瞬迷ったけど、こくんと頷いた。
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花恋(プロフ) - じゅ、受験... (2020年10月17日 11時) (レス) id: beb1340a63 (このIDを非表示/違反報告)
あんなつ♪(プロフ) - 花恋さん» ふぉうそうなんだ……。確か受験がって言ってたから、終わったら戻ってきてくれるかな……? (2020年10月17日 11時) (レス) id: 2efed111d7 (このIDを非表示/違反報告)
花恋(プロフ) - 「よろしくねぇ!といっても今私は占いツクールにはいないので来年にいろいろ見ます!」って書いてあったよ! (2020年10月17日 11時) (レス) id: beb1340a63 (このIDを非表示/違反報告)
花恋(プロフ) - 私も待つ!信じる!とりまボードにお邪魔してくるよ! (2020年10月17日 11時) (レス) id: beb1340a63 (このIDを非表示/違反報告)
あんなつ♪(プロフ) - 花恋さん» 分かんない……。でも戻ってくるって信じてる!カロロンの作品の管理は私が任されてるから、帰ってくるその時まで作品たちと一緒に待ってるよ! (2020年10月17日 11時) (レス) id: 2efed111d7 (このIDを非表示/違反報告)
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