★見つけた ページ12
蓮side
グルリと教室を見渡して、隅の方で縮こまっている見覚えのある女子を見つけた。
「っ！いたっ！」
ツカツカと近付いていくが、あっちはプルプル震えたまま気付いていないようだ。
腕をのばしながら、名前を呼ぶ。
「宇都宮 小夜ッ！」
ガシッと肩を掴めば、ビクッと体を揺らして、恐る恐る振り返ってきた。
その顔が酷く絶望に染まっていたが、構わず俺は怒鳴るように畳み掛けた。
「お前っ…やっと見つけた！今までどれだけ探したと思ってるんだ！！俺たちがどれだけ苦労したか…！！」
『絶対王者』『黒のプリンセス』。神童と呼ばれる四天王、およびジュニアピアニストたちの統率者。
四天王は４年に１回『ジュニアピアニスト四天王決定戦』という大会が開かれ、上位４人までが四天王とされ、４年間の任期が与えられる。
そしてそれ以降、４人が同じ大会に出場することはない。
でないと大会のパワーバランスが崩れてしまうからだ。
そしてそれぞれの実力に合わせて重要度の有無を判断し大会に出場する。
そのために１年に４回四天王会議が開かれるのだ。
そうやって、長年四天王の存在は日本のピアノ界には大きな地位を獲得していた。
それなのに！！四天王の頂点、つまりはジュニアピアニストの頂点に君臨する『絶対王者』が、四天王となったその時から、姿を消した。
勿論ピアノ界は大混乱。当時１２歳だった俺たち他の四天王はNo.1の抜けた穴を塞ぐため駆けずり回る羽目になった。
それは怒るなという方が無理な話だろう。しかも、トップとして、多くの者の上に立ち輝かなくてはならない立場の人間が、だ！！！
「お前は！！絶っ……！？」
絶対王者としての役目も義務も全部放棄して、何がしたかったんだと。
何のために頂点に立ったのかと。そう、問おうとして。
必死の形相の怒りの元に、口を塞がれていた。
「やめてっ…！言わないでっ…！！」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキーbook
君の膵臓をたべたい
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
花恋(プロフ) - じゅ、受験．．． (2020年10月17日 11時) (
レス) id: beb1340a63 (このIDを非表示/違反報告)
あんなつ♪(プロフ) - 花恋さん» ふぉうそうなんだ……。確か受験がって言ってたから、終わったら戻ってきてくれるかな……？ (2020年10月17日 11時) (レス) id: 2efed111d7 (このIDを非表示/違反報告)
花恋(プロフ) - 「よろしくねぇ！といっても今私は占いツクールにはいないので来年にいろいろ見ます！」って書いてあったよ！ (2020年10月17日 11時) (レス) id: beb1340a63 (このIDを非表示/違反報告)
花恋(プロフ) - 私も待つ！信じる！とりまボードにお邪魔してくるよ！ (2020年10月17日 11時) (レス) id: beb1340a63 (このIDを非表示/違反報告)
あんなつ♪(プロフ) - 花恋さん» 分かんない……。でも戻ってくるって信じてる！カロロンの作品の管理は私が任されてるから、帰ってくるその時まで作品たちと一緒に待ってるよ！ (2020年10月17日 11時) (レス) id: 2efed111d7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
